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元気かい!! みんかい WEB版

特集 | あらためて知っておきたい『介護を受けながら暮らす 高齢者の住まい』とは

介護が必要な高齢者の4人に1人が、
見守りや介護を受けられる施設・住宅で暮らしています。

厚労省の統計によると、要支援・要介護者の8割以上の方は在宅(自宅)で生活しており、残り2割の方は、特別要養護老人ホームやなどのいわゆる介護保険施設で暮らしています。
しかし、8割の在宅介護者472万人のうち、約50万人は有料老人ホームやサ高住に入居しています。つまり要支援・要介護者の4人に1人は、なんらかの見守りや介護を受けられる住まいで暮らしているということになります。(平成26年度厚労省資料)
しかしながら「高齢者向け」を謳った住まいは、まだまだ身近な存在とは言い難く、その種類の多さや名称に混乱し、わかりづらいと感じている方が多いのではないでしょうか?
今回の特集では、多様化する高齢者向けの住まいについて、わかりやすく解説していきます。

『公的施設』と『民間の運営』の違いから知る

 ここで言う公的施設とは、主に自治体や社会福祉法人が運営する特別養護老人ホームや介護老健施設(老健)等を指し、国や各自治体の補助金等を受けて運営よりされているので、低所得者に対する補助があり比較的低額で入居できることが魅力ですが、そのため希望者も多く、利用したいと思っても待機者が多くすぐに入居できるとは限りません。
また、待機順番は申し込み順ではなく、ご入居を検討されている方の介護度や環境的状況(身寄りがなく介護者がいない等)により優先順位が付けられます。
 介護老人保健施設(老健)は在宅復帰を目指した医療施設であり基本的には3ヶ月で退去しなければなりません。(実質は、多くの方が3ヶ月以上の滞在しているようです)
一方、民間の施設・住宅は、高齢化の波とともに多くの法人が老人ホーム事業に参入し、その数を増やしています。介護保険の負担分以外の公的補助は基本的にはなく、家賃・管理費・食費などは利用者の負担となり、高額になる傾向です。敷金や入居金といった初期費用がかかる物件も多いでしょう。
しかしその分、希望者は限られるため比較的入居しやすく、申し込み順で入居が可能です。介護保険サービス以外の住宅側が行う任意のサービスも行われることもあります。
例えば、入浴回数が介護保険内サービスより多く実施されたり、レクリエーションが充実しているなど、生活の質を向上させることや、趣味嗜好の余暇生活の充実をはかることです。選択する範囲は広く、経済的な問題を抜きにして考えれば、ご対象者やご家族の志向に合った住宅を選べる傾向にあります。
ただ、2015年の介護保険改正で特別養護老人ホームの入居要件が原則要介護度3以上に設定され、施設数も増加するなか、特養であっても定員割れが生じる地域もでてきました。
 また、民間でも企業努力などにより、低価格帯の有料老人ホームやサービス付き高齢者専用住宅が出現し、利用者にとっての公的施設・民間住宅の大きな違いは薄まりつつあります。

どのような暮らしをしたいのか?老人ホームの居室の話し

 住まいを選ぶにあたって、居住空間の広さは大変重要な要素の一つですが、介護を受けながら暮らす住まいにおいて、特に重介護の方が多く入居する施設・住宅においてはあまり重要視されていない傾向があります。
健康な方が介護保険施設や昔ながらの老人ホームを見学した際、実際その狭さを知っておどろく方も多いでしょう。もちろん、比較的お元気な方、自立寄りの方は『住まい』の設備や広さ、質を重視されるのは当然でしょう。
ただし、居室の広さと介護サービスの手厚さは反比例する傾向にあります。
 居室が広いと言うこと、キッチンや個室の風呂など設備が多彩であることは、比較的自立でなければ叶わず、事故の懸念も多くなります。
特養や老健は、昔からある従来型のホームでは多床室(相部屋)が多く、1人当たり10㎡以下のスペースです。有料老人ホームは個室が多く、広さは20㎡前後、サービス付き高齢者向け住宅では、規定として25㎡以上でキッチンなど設備が付ききます。(共用設備が整っていれば18㎡でも可)

提供されるサービスは『包括』か『出来高』どちら?

ここで説明される、重介護対応が可能かどうかの根拠は、その介護保険サービスの利用が内付か外付けかの違いによります。  介護保険サービスが内付けというのは、運営する住宅職員が住まいの中で入居者に日常的な介護保険サービスを『包括的』に提供することを指し、民間運営では『特定施設入居者生活介護』の指定を受けた住宅がそれに該当します。
外付けによる『出来高』とは、自宅で訪問介護サービスを受けることと同じ仕組みです。
 重介護度の方ならばサービスが包括であれば、生活面でも経済面にも心配ありません。しかし自立に近い軽介護度の方にとっては、自分でできることは自分で行い、サポートが必要な介護を選択できる環境であるほうが、より自宅に近い生活、つまりプライバシーが保たれた、よりご自分らしい暮らしを継続することができます。つまり、出来高制であることの方が有利になるのです。
ただし、住宅側が提供する任意の介護サービス(介護保険外サービス)を独自に提供している住宅も多く、特に高付加価値を謳った分譲マンションは、経済的な問題さえクリアされれば、介護保険外の任意サービスも手厚く暮らしやすいものになるでしょう。


特定施設入居者生活介護とは

 ある一定の基準を満たした「特定施設」(=介護付有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など)が、入居している利用者に対して入浴・排せつ・食事等の介護、その他必要な日常生活上の支援を行います。
指定を受けていない住宅は、パンフレットや広告などに「介護付」「ケア付き」と表示することができません。入居者にとっては、外部の介護保険事業者と個別に契約するなどの面倒な手間がなく、分かりやすい料金設定となっていることが特徴です。

高齢者ホームの傾向を知って、情報を収集。必ず実際に見て聞いて確かめよう。

施設の種類(類型)は、利用者が判断しやすい名称とはなっておらず、あくまで制度上の分類です。
 「サービス付き高齢者向け住宅だから、重度の介護はできない」わけでは決してないことも多々あり、有料老人ホームだけれども、期待していた介護の手厚さを得られなかった、という声も聞かれます。あくまでも傾向を知ったうえで、幅広く情報を収集した方が賢明です。
また、公的・民間にも関わらず、運営事業者それぞれの理念や考え方の違いが、入居者の暮らしに反映されます。ネットやパンフレットにある情報だけでなく、老人ホームの紹介センターなどもうまく活用しながら、一歩踏み込んだ聞き取りを行い、実際に見学しながら、ご家族や自分自身にとってよりよい介護のある住まいを是非見つけてください。