みんかい | 民間介護施設紹介センター

体験入居とショートステイの考え方

自分の家族や親族が日常生活に支障をきたすようなことになってきたら・・。
例えば、認知症状の進行により近隣住民の方々に迷惑をかけるようになった、
毎日服用するお薬を忘れてしまっている、または大量に飲んでしまっているようだ・・。

いろいろな状況の変化によって有料老人ホームのご相談に来られます。
ただ、有料老人ホームへの入居を考えるにあたって、ご本人様の意向もそうですが「入れる側(ご家族様)」の考えも簡単なものではありませんね。

今まで一緒に生活をしていたり、いまは遠方に住んでいるとはいえ、つい数年前のご本人様の様子を振り返ってみると「老人ホームに入れるのは“罪”だ」と思ってしまうご家族様も多くいらっしゃるようです。

車椅子の女性と介護職員

先日もこんなご相談をいただきました。
母親を有料老人ホームにお任せしたい。私は日中仕事が忙しく独居の母親の面倒が見ていられません。それに母に何かあった時にすぐに駆け付けられる距離でもありません。今は何事もなく生活をしているようなのですが、先日実家に帰った際にお隣の方に「少し様子がおかしいから、ちゃんと見てあげて下さいね」と言われました。

私にはその言葉が大変なプレッシャーになってしまい、仕事中も気が気ではなくなってしまいました。かと言って、有料老人ホームという考えは全く無かったのですが・・。だって、老人ホームって気難しい母には向かないような気がしていて。今まで自由気ままに生活をしていた母なわけですから、そこでの共同生活が向いているとは考えられなくて。

でもこのままにしておくことはできないので、母が気に入りそうな有料老人ホームに何回か体験入居させて慣れてもらって気が向いた時に終身入居させてあげたいと思っているのです。というご相談でした。

子供の心理としてはとてもよくわかりますし、出来ればそうさせてあげたいです。ただ、ここで有料老人ホーム側が考える「体験入居やショートステイ」の考え方を理解することが必要になります。

体験入居は本入居のお試し期間という位置付け

有料老人ホーム側が考える「体験入居」とは。
中には上記のご相談に応えようとしてくれるところもありますが、大部分の有料老人ホームで考えているのは『本入居(終身利用契約)をするためのお試し期間』になります。1日~1週間前後を期間として体験入居してもらい、その間で慣れてもらったらそのまま本入居契約をしてもらうという考え方です。

上記のご相談者様が思っているのは、1週間利用してみて一旦ご自宅に戻り、また気が向いた時に体験入居して慣れてゆく。その過程の中で「ここは居心地が良く本人も満足しているようだから正式に本契約をしましょう」というプロセスをお考えと思いますが、有料老人ホーム側の考えは「終身利用契約をする前の7日間」という意識が強いのです。

当然、その体験入居期間中に「やっぱり辞めた」「一旦帰って考えを整理します」とご自宅に帰ってしまうことは可能です。でも、これを2度3度繰り返すことをNGとしている有料老人ホームが大多数であることも事実です。

バツマークを出す女性

ショートステイについて

では、上記のご相談に対してどのような対処が適切であるか。有料老人ホームの中には「ショートステイ」を取り入れているホームがあります。ショートステイとは1日~1ヶ月間(そのホームの考え方によります)の体験入居のようなものです。

お盆時期や年末年始に家族で旅行に行きたいから、3日程、母を預かって欲しい。2週間ほど出張があるので親の面倒を見れないからこの期間だけ預かってもらいたい。などのご要望にお応えするシステムですが、基本的に有料老人ホームのショートステイは『空き部屋利用』となります。ショートステイの為だけにお部屋を常に備えている有料老人ホームはほとんどありません。

よって、人気があって常に満室状態の有料老人ホームは『ショートステイやっています』と言っていても本入居(終身利用)の方を優先するため、“システムはあっても利用者はいない”と言うのが実情です。

また、空き部屋があっても特養や老健で行われる『介護保険を使ったショートステイ』ではなく『自費ショートステイ』になるため、1泊/1万円前後してしまうことが多いです。そして、たとえ1泊のショートステイであっても、入居前の健康診断やご本人様との事前面談が必要になりますので、本契約(終身利用)と同様の手間暇がかかります。

有料老人ホームとしては、たとえ1泊であっても『ご対象者様の命を預かること』になりますので、ご対象者様の既往歴や現病、生活習慣や性格などをちゃんと理解していないと受け入れられない、という考えが働くためです。

笑顔でガッツポーズする介護職員のイラスト

上記のご相談で考えますと
① 気に入った有料老人ホームにショートステイを利用したいときに空室が無ければいけない。
② 利用したいときにすぐに利用できるものではない。
③ 契約に準備しなければいけないことが本契約と同様にある

少なくともこの3点のハードルがあるのです。
いろいろとご不安を煽ってしまうようなことを書き連ねてしまいましたが、ご安心ください。エリアの特性にもよりますが、我々みんかいではショートステイを積極的に受け入れてくれる有料老人ホームの情報を常に更新しております。その時々の空室情報から費用、緊急受入の可否までさまざまなご相談に対応させていただきます。

入居一時金0円プランという選択肢も

現在は、入居一時金/何百万円~数千万円といった有料老人ホームより、入居時/0円という“気軽に入れて気軽に出れる”有料老人ホームが増えています。これはずっと体験入居と同じような考え方にもつながるのではないでしょうか。

お金の問題だけとは言えませんが、多額の金銭を投じずに本入居(終身契約)することができるからこそ、一度生活をされてみて気に入らなかったら別の有料老人ホームに移る・・という気軽な気持ちが持てるんではないでしょうか。ただし、ホームへのお引越し(備品の設置やご契約)は都度必要になってしまいます。

どのようなご相談でも気軽にお問い合わせください。ご本人様、ご家族様にとって何が最善策か・・一緒に考えさせてください。

みんかい西日本事業部 室長 渡辺大志