健康寿命と早めの引越し
健康寿命という言葉を最近では良く聞きます。その健康寿命を考える時に必ずと言って良いほど、対にでてくる言葉が、平均寿命ではないでしょうか。老人ホームに入居する平均年齢は、女性は82~83歳、男性70代後半と言われております。比率で言うと、圧倒的に女性が多く、施設によっては、8割~9割占めるところが多々あります。
上記の入居希望の場合は、どちらかと言いますと、介護が必要になってから、介護付き有料老人ホームに入居する方が比較的多いのではないでしょうか。良く有料老人ホームに見学に行きますと、100歳のおばあちゃんが、お誕生日のお祝いされている光景などを多々見受けられ、平均寿命が比較的高くなっている証でもあります。
似ているキーワードでありますが、考え方が大きく違いますし、介護施設を探すタイミングによりますが、健康寿命を意識する事で、自立型の有料老人ホーム選びにも関わってきます。では、平均寿命と健康寿命との違いは、何がちがうのでしょうか?
平均寿命と健康寿命の違い
平均寿命とは、生まれて0歳から何歳まで生きられるか?統計学から予測した平均余命の事です。我々が幼少の頃から比べて現在は、平均寿命はかなり延びてきております。医療の発達、食生活の変化、また介護保険制度の開始からサービスの実施に到るなど、平均寿命が延びるのは必然ではないかと感じます。
介護保険制度は、2000年4月にスタートしました。この制度は、医療制度の度重なる見直した末に、生まれた制度です。戦後日本は、国民皆保険を実現して、老人医療費を無料にするなど、経済的負担を軽くする政策をとってきました。また介護も病院で任されておりました。
一方、衛生環境の向上や、医療技術の発達により、日本は、世界的にも、長寿国になり、平均寿命を飛躍的に上がったのではないかと思います。そんな中で、急増する高齢者人口と、医療費の増大が問題として直面して、我々の生活、今後の社会福祉に大きな影響を与えている事が予想されます。
一方、健康寿命とは、元気に自立して過ごせる期間の事を健康寿命と言います。言い換えると、日常生活を制限されることなく、健康的に生活を送る事ができる期間の事を言います。日常的な制限とは、介護や病気などを指し、自立して、元気に過ごす事ができない状態です。
つまり、長生きの方でも、健康寿命にあまり差が無いと、無くなる直前まで健康で過ごしていたという事になり、平均寿命に比べて、健康寿命が短くなると、不健康な状態が長いという事になります。いかにして平均寿命と健康寿命の差を埋めること、短くすることがとても大切で、その為にも健康でイキイキ生活できる環境、食事、日常の生活がとても大切です。
元気なうちから有料老人ホームへ入居したいという要求はあるが・・・
有料老人ホームと聞くと、介護が必要になったら入居すると考えている方が多いのではないでしょうか?介護施設、有料老人ホームなどの名前が、そのようなイメージを与え、老人ホームのイメージが、誰でも暗い、姥捨て山のイメージを未だに抱いている人が大多数いるのが現状です。
健康寿命が長くなってきている現在、できる事なら在宅で、いつまでも元気に生活する事が望まれ、誰もが、活き活きとした生活を自宅で送りたいと願っていると思いますが、我々、有料老人ホーム紹介センターみんかいに相談来られる方は、健康で、お元気なうちから、高齢者住宅に入りたいというお客様のニーズも少ないですが、ある一定数の相談はあります。
お元気なうちから有料老人ホームに入居したい方の一番の背景は、お子様がいないので、自分が介護になる前に、ホームを探して、介護になっても安心して生活できる有料老人ホームを希望される方が多いです。自立の方を対象としている有料老人ホームも早めの引っ越しとお客様に提案している運営企業も多々あります。
お子様がいないから、お元気なうちに、自立から入居できる有料老人ホームを探すというニーズ以外に、お子様がいたとしても、お元気なうちから入って、安心した生活を過ごしたい。
また、子供には頼りたくないので、自分で今後の事は決めていきたいというニーズも多いです。健康寿命が延びてきている昨今、有料老人ホームのサービスも多様化しており、自立(お元気なうちから)から有料老人ホームを検討され、入居される事は、とても良い事ではないかと思います。
元気な高齢者の為の高齢者入居の注意点
お元気な方が、自立のうちから、高齢者住宅を希望される場合の、有料老人ホームの選び方は、いくつか注意が必要です。まずは、いつ入居したいのか?まさしく今なのか、現在は目星をつけて、いよいよ介護が必要な時に入りたいのか?まずはいつ?を具体的にイメージする必要があります。今であれば、今の生活環境、生活行動を変える事なく、生活できる高齢者住宅を探す必要があります。
候補としては、自立系のサービス付き高齢者向け住宅が良いのではないでしょうか?サービス付き高齢者向け住宅のほとんどが、お部屋も18㎡前後で、介護付きを意識した介護ができるサービス付き高齢者向け住宅が大半ですが、お元気な方が望む生活環境、雰囲気、コミュニティではありません。介護付き有料老人ホームを意識しているので、スタッフにとっては、介護しやすい作りになっており、お部屋も狭く、自立の方よりも、介護が必要な方のコミュニティになっているので、外出をしたり、お友達と趣味を楽しんだり、お元気な方からすると、私は、まだまだ違うという反応が芽生え、ホーム選びにおいては、雰囲気のミスマッチが起きてしまいます。
上記で述べたように、サービス付き高齢者住宅であれば、まざしく、25㎡くらいの広さで、ミニキッチン、個浴が部屋にあるところが良いのではないでしょうか。介護が必要になった場合は、自宅と一緒で、介護申請をして、外部のケアマネにケアプランを作成してもらい、ケアプランに基づき、外部の訪問介護やデイサービスなどを活用するのが良いのではないかと思います。認知症や介護度が高くなった場合は、介護付き有料老人ホームに移れば良いかと思います。いつでもみんかいにお問合せ願います。
一方、サービス付き高齢者住宅以外にも、アシステッド型有料老人ホームが良いのではないでしょうか。お元気な方向けの生活空間である自立棟があり、介護が必要の際は、より手厚く介護が受けられる介護棟に住み替えしたり、介護居室に住み替えになったりするコンセプトのホームもあります。お客様のお身体の状況にあったニーズにはあっておりますが、このようなコンセプトのところは、数が少ないのと、かなり高額な有料老人ホームが多いかと思います。自宅を売却したりして、お元気な方が、入居しているケースがあります。
元気か方が介護付きに入居する時の留意点とは
最後に、お元気な方が介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームに入る場合ですが、まずは入居要件が自立から入居できるかがポイントです。入居する場合でも、自立サポート費などの名目で、費用がかかる場合があります。入れたとしても、生活や、雰囲気などのミスマッチが起こるといけないので、フロワー分け介護をしているのか?(例、3階は自立の方のコミュニティ、2階は看護師が常駐なので、手厚い介護を希望する方、1階は認知症で徘徊がある方など、お身体の状態で分けているホームや、ユニット(グループ)で分けているホームがありますので、その点を重視して選ぶのが良いかと思います。
健康寿命が延び、平均寿命と健康寿命の差がだんだん少なくなってきたので、健康のうちに、ホームの住み替えがおこり、ホームの中のレクレーションや仲間とのサークル活動で、ときめくホームに入居して、胸ときめかせて、活き活きと、早めの引っ越しを提唱していきます。
法人事業部 次長 内山 寿幸
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