みんかい | 民間介護施設紹介センター

老人ホーム探しの勘所とは!?

老人ホーム探しの勘所とは何か?老人ホーム探しのポイントをお教えします。

老人ホーム探しのタイミングはそれぞれです

  • 離れて暮らす親の様子が変わり、心配になってきたとき。
  • 転倒による骨折などで入院したとき。
  • 火の始末の心配がでてきたとき。
  • 食事を取らなくなったとき。
  • 1人でのトイレが難しくなったとき。
  • 外出先から帰宅できなくなったとき。
  • 介護者が入院したとき。
  • 介護者が限界と感じたとき。

家族(兄弟・父・母・叔父・叔母)間で話し合う時のポイントとは!?

老人ホーム探しを始めるとき、他に相談者がいないと1人で決断しなければならないという苦悩もあります。がしかし、家族内に複数の相談先がある場合も注意が必要です。有料老人ホーム探しの相談員として家族間で考え方が大きく事なるケースを何度もみてきました。

最も介護に関わってきた子世代により、ホーム入居検討は開始されますが、その際に、他の家族に相談なく入居を決めてしまうと、「施設を検討する経緯に至った理由」ではなく、「施設入居」を決めた、という結果のみが大きくクローズアップされてしまいます。

事後報告を受けて「施設に入れるなんてかわいそう」「費用はどうするんだ」等のトラブルに発展しがちです。早めに相談することで施設を探す必要性を共有することができます。後のトラブル防止のためにも、見解を統一する話合いが必要となってきます。

資金の把握の重要性

入居理由にあるような、入院などによる急な入居が必要となった場合、親の資金を把握できてないことで、費用の目途が立たない、銀行から引き出せない、一旦、子が負担するなど予期せぬ展開が待っています。資金計画を立てるためにもお金事情の把握は大切です。以下に費用の主となるものを列記します。

  • 月々の収入(公的年金・個人年金など)
  • 資産(預貯金・不動産・保険など)
  • その他収入(家賃収入など)
  • 家族からの支援
老人ホームの支払い方法とは?

2つの有料老人ホームの支払い設定

ちなみに、入居一時金には、返還制度があります。想定入居期間を償却期間として、償却期間内に退去した場合は、未償却分が返金される仕組みです。

例:月払い方式

入居金を納めず、家賃・食費・管理費などの必要費用をすべて月払いにする方法

入居金0円/月額費用22.5万円

内訳/家賃6.5万円、管理費10万円、食費6万円

例:入居一時金方式

家賃の一部、または全額を数年分(想定入居期間)先に支払う事で、月々の費用を軽減。家賃(一部)以外の費用を月払いにする方法

入居金650万円/月額費用16万円

内訳/家賃0円、管理費10万円、食費6万円

資金を把握した上で重要なのは、いくらかかるかではなく、いくらかけられるかの視点での話し合いです。お手元にまとまった資産がある場合は、入居一時金を設定して月額費用を年金内でおさめるなどの選択も考えられます。また、予定外の出費(入院など)にも対応できるようにギリギリではなく、少しゆとりのある資金計画を立てることも大切です。子どもが支援する場合も、自身の生活設計を練った上で、できる範囲で行うことも必要です。

入居の目的を明確にする

有料老人ホームといえば、費用がかかるというイメージが強いですが、高い安いで料金のことばかり先行して考えがちです。費用も外せない大切なポイントですが、なぜ施設なのか、その目的を明確にして、検討されるとホームの種類を含め入居の目的の方向性が見えてきます。

  • 家族による介護が困難になったため
  • 介護する家族がいないため
  • 施設・医療機関から退所・退院する必要があるため
  • 医療的ケアが必要なため
  • 認知症の対応が困難になったため
  • 1人暮らしが不安になったため
  • 家事が負担になったため
  • 食事の提供が必要になったため

介護が目的であれば、介護力のある施設を探す必要があります。医療的ケアが必要であれば、それに対応できるホーム、1人暮らしの不安が課題なのであれば、夜間の職員がゼロになるような施設では入居目的の解消にならないかもしれません。大は小を兼ねる訳でもありませんので、自立している親が介護力の高いホームに入居して、あれこれ制限されるのも快適な生活とは言えないかもしれません。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームなど入居の目的によって、選択するホームの種類も変わってきます。

老人ホームに入居する場合、身元保証人が必要です。家族がいない場合は、身元保証会社に依頼する方法もあります。

譲れない条件とは

費用、場所、立地、個室、夫婦部屋、居室内トイレ有無、個浴(1人用浴槽)有無、認知ケア、医療ケア、小規模施設、ホームの雰囲気、リハビリ、食事の内容、レクリレーション充実、手厚い人員体制、看取り可否、外出自由、通院送迎可否、喫煙・アルコールの可否、ペット可能など

入居の目的にも通じますが、有料老人ホームに入居する理由をもとに、どのように暮らしたいか、また暮らしてほしいのか、何がして欲しいことで、何がやりたいことなのか、施設に入居することは、至れり尽くせりで、介護がなされ、職員マンツーマンのような快適な暮らしが約束される訳ではありません。(逆に、職員が何でもかんでもやってしまうことは、自分で、できることをできなくしてしまうことにもつながりかねません)。ただ、すべては、かなえられなくとも、ここだけは外せないポイント(条件)が明確であればよりホームが選択しやすくなります。因みに、ホームでは、必要なケアが提供できない心配よりも、必要なケアを受けてくれない心配の方が多いと聞きます。

身元引受人の選択  

老人ホーム探しにおいて、実際に入居となった際は身元引受人が求められます。(見元保証人となっているところもあります)。見元引受人の役割とは、以下の通りです。

  • 入院時の対応協力、医療処置判断。
  • 支払いが滞った場合の金銭保証。
  • 緊急連絡対応、契約解除などの対応。
  • 遺品、遺体の引き取りなど。

注意事項として、対応が、長期にわたる可能性もありますので、家族の中で、誰が見元引受人に適任なのかの相談も必要です。

みんかい首都圏相談室室長 高峰ゆう子