皆様は有料老人ホームの生活にどんなイメージをお持ちですか?
相談員が家族や本人にお会いした時、はじめに有料老人ホームに対する印象について伺うと
「ルールや制限が多そう」
「何もしなくなる(できなくなる)のでは」
「なんか暗そう、気が滅入っちゃいそう」
という声を聞くことがあり、昔の老人ホームのイメージが今も根強く残っていると感じます。
最近の有料老人ホームでは、≪ありのまま、自分らしい生活≫に趣を置いているところも多く存在します。
例えば、「父親はたばこを毎日吸っているが、施設に入居したら禁煙しなければいけないのか。」
という相談で、実際に探してみると、喫煙可能な有料老人ホームは多く、中にはホーム内に喫煙ルームを
設けているところもありました。
自宅ではごく自然で本人にとっては当たり前の生活ですが、家族にお話しすると
「え!老人ホームでも続けてもいいのですね。」と驚かれていました。
ここでは、このようにお客様が実際に驚かれた、イメージとは異なった
有料老人ホームの対応に関していくつかご紹介させていただきます。
と、その前に・・・
なぜ老人ホームはイメージが悪いのか? (イメージと現状に差があるのか?)
まず、多床室で暗い場所などの印象をお持ちの方は、直近で介護施設に携わったことがなく、
自身が若い頃に家族や親戚が入っていた病院のような昔の施設の印象がずっと残っていると考えられます。
また、実際に公的施設を利用された経験のある方にはその時の印象が強い方もいます。
例えば、特別養護老人ホームは要介護度が高い方しかご入居できないため介護職員の人手がいくらあっても足りず、
介護をするのに精一杯で柔軟に一人一人の要望を聞くのは難しい状況です。
老人保健施設やショートステイのような短期入居を目的としているところも同じで、食べ物の持ち込みの禁止、
持ち物や酒たばこの制限など、入居者と施設側の安全を守るために制限をしっかりと設けているところが多いです。
その一方で民間施設である有料老人ホームは、競争が激しく競合他社と差別化が必要なため、
厚生労働省で決められた基準を満たした上で様々なサービス内容の工夫をしています。
例えば、
・入居条件が自立や支援から可能であったり、
・介護職員の人員配置の手厚さや
・設備、医療体制など、
運営会社が経営方針の基、幅広くサービスを展開することができます。
そのため、有料老人ホームでは≪ありのまま、自分らしい生活≫ができるホーム探しを実現できます。
実際にお客様からご要望があった質問をまとめてみました。
老人ホームってどんなところ?
1、老人ホームってどんなところ?自由に外出・外泊したい!
許可をしているホームは多いです。
(自身で外に出ることが難しい場合は家族の協力が必要です。)
入居者の中には、家族が面会に来た際に外食へ行ったり、友達とおでかけに行ったり、
年末年始は家族と自宅で過ごされる方や、家財整理のため毎週自宅に帰る方もいらっしゃいました。
老人ホームに入居したからと言って家に帰れない、外に出られないわけではありません。
2、老人ホームってどんなところ?お気に入りの家具や好きなものを持ち込みたい!
火が出るものや刃物以外は大体お持ち込みができます。仏壇を持ち込みたい(ろうそくや線香は電子タイプを使用)、
お気に入りの絵画を飾りたい、マッサージ機を置きたい、毎日お化粧をしたいから化粧品を・・・など、
様々な方がいらっしゃいます。
冷蔵庫を居室内に置き、ごはんのお供に梅干しやふりかけを持ち込まれる方や好きな時にジュースや
お菓子を召し上がる方もいらっしゃいました。自分の部屋ですから、自分らしい生活をするために
こだわりの物がございましたら是非遠慮せずホームに相談を!
3、老人ホームってどんなところ?毎日お酒を飲みたい!
入居者の中には病気で禁酒している方がいる場合もあるので配慮も必要ですが、
例えば、夕食時に缶ビールでお出しするのではなくコップに注ぐ、部屋の中だけで飲んでもらう、
酒類はすべてスタッフがお預かりをするなど、あれやこれやと色んな方法を考え飲酒を可能にしている
老人ホームは多々あります。バーカウンターを設けている老人ホームでは、夜にお酒好きな入居者達が
集まり日々利用しているところもあります。
4、老人ホームってどんなところ?長年通っていた病院に通い続けたい!
特に高齢者の方ですと、何年もこの病院、この先生に診てもらっている・信頼していると話される方は多いです。
有料老人ホームには、往診医がついているところがほとんどで、主に内科の先生が月2回の定期受診と24時間
緊急対応をします。
しかし、こだわりの病院を変えたくないという方は、老人ホームと話し合いの元、通い続けることもできますし、
特定の病気によってはむしろそれが必要になることもあります。病院への通院は家族の協力が必要になるケースが多いですが、
老人ホームの中には、有料で通院をサポートしたり、協力医療機関の病院なら無料で送迎同行をしてくださるところもございます。
(文:みんかい 平野晃子)