みんかい | 民間介護施設紹介センター

介護認定の必要性について

介護認定の必要性について

介護認定をご存知ですか?

皆様、はじめまして!相談員6年目の渡邉智美と申します。みんかいの相談員って何をしているかと申しますと、有料老人ホームを生活の場所としてご検討頂いている方に、“どのように探していけばいいのか”“どういった場所にどういった有料老人ホームがあるのか”など民間が運営している有料老人ホームを探すお手伝いをさせて頂いております。

私が6年近く相談員としてお手伝いさせて頂く中で、ご相談にいらっしゃる多くの方が「介護認定」についてご存じでいらっしゃいます。全く不思議に思わなかったのですが、最近になって「これってすごいことなのではないか」と思うようになりました。と言いますのも、私の祖母の事が思い浮かべられるからです。祖母が初めて介護認定を受けた時に下りたのは「要介護3」でした。(「要介護3」=身体状況(ADL)でいうと、車椅子で自分では歩くことが難しくなった状態とお伝えするとおおよそイメージがつきやすいかと思います。
※介護認定の判断基準はさまざまな方面から判断されますので、上記の状態でないと「要介護3」にならないという事ではありません。)

つまり、それまでは介護認定を申請すれば受けられる国のサービスを受けずに歩けない祖母のケアを家族だけで行っておりました。さらに申しますと、同居はしておりましたが平日の日中の時間帯は祖父母以外の家族は仕事をしており、祖父が祖母をケアする「老々介護」に近い状態でした。

どうしてそこまで頑張ったのか不思議ではありませんか?簡単なことです。国が行っている介護のサポート(介護保険サービス)について知らなかったからです。私の祖父母は茨城の山と川しかないところの出身で、父は福島の山に囲まれているところから上京したいわゆる田舎者です。私の知る範囲で私の親戚は家族で介護をしておりました。その他の知識や情報が全くなかったのです。

介護保険の書類

介護認定は家族を救う!

私たち家族が「介護認定」を知ったきっかけは正直、覚えておりません。ですが、「要介護3」の認定が下りて、担当のケアマネージャーに最初に説明を受けた際はこれだけ手伝ってもらえることがあるのかという感動は今でもはっきりと思い出せます。10時~16時のデイサービスを受けるだけでも「老々介護」状態は週5日から週2日となるのです。

「介護認定」の素晴らしさが少しでも伝わりましたでしょうか?私の経験からも「介護認定」を申請、下りてからさまざまなサービスが受けることができるのは、介護が必要な方や病院、介護施設で働いている人以外に知る機会がないのではないでしょうか。

ご相談にいらっしゃる方が「介護認定」をご存じだと、勝手に介護認定が下りるまでの状況を想像して、尊敬の念を抱くようになった次第です。さて、私たち家族を救ったと言っても過言ではない「介護認定」に興味をお持ちいただけたでしょうか?

簡単に言ってしまうと、国から介護サービスを受けるために「介護認定」が必要ということです。「介護認定」とは、介護保険サービスの利用希望者に対して「どのような介護が、どの程度必要か」を判定するためのものです。

65歳になると、介護保険の加入者であることを証明する「介護保険被保険者証」が交付されます。しかし、介護保険サービスは、この保険証を提示すれば受けられるものではありません。介護保険サービスの利用は、まず介護認定を受けて、「要支援もしくは要介護」の判定をもらう必要があります。

≪65歳以上の方が原則は対象ですが、40~64歳は「第2号被保険者」と呼ばれ、このうち第2号被保険者は、要支援や要介護状態になっている原因が特定疾病にあたる場合に認定を受ける事が可能です。特定疾病とは、末期がん・筋萎縮性側索硬化症・後縦靭帯骨化症・骨折を伴う骨粗しょう症・初老期における認知症などです。対象となる疾病は、介護保険法に列記されています。≫

介護認定。要支援1~2、要介護1~5の説明画像。

介護認定は申請しなければ貰えない

重要なことなので何度も言います。「介護認定」の判定をもらわなければ、介護保険サービスは受けられないのです。もう大変!明日から介護サービスを利用したい!と思っても、「介護認定」の申請を行ってなければ、主治医に意見書をもらったり、書類を記入したり、認定調査を受けたりと面倒な手続きをしてからでないと利用できないのです。

では、いつ「介護認定」を申請したらいいのでしょうか。「介護認定」には「要支援1~2、要介護1~5」と7つの区分に分かれています。「要支援」は適切な介護保険サービスを受けることによって、要介護状態を予防できる状態を指します。「要支援1」は日常生活の基本的なことは、ほとんど自分で行うことができ、一部に介助が必要とされる状態です。一部の介助とは、買い物に行くときに一人だと転倒のリスクがあったり、掃除が大変になってきたり、どなたかの見守りや家事のお手伝いなどを言います。

祖父は祖母の経験があったので、立ち上がりの際にふらっとしたところとすり足で歩くようになったところを見つけてすぐに「介護認定」の申請をして、「要支援2」の判定を頂くことができました。嫌がる祖父(祖母の時に1日型のデイサービスを見学して自分にはまだ早いと思っていた)を連れて、リハビリ型のデイサービスに見学に行きました。マシーンを使ったリハビリやウォーターベッド型のマッサージ器に感動、さらには「80歳でこんなにできるなんて、すごい」と若いスタッフからのお褒めの言葉のシャワーで祖父のリハビリ型のデイサービスの参加の意思決定は即決めでございました。

何故ここに来ておちゃめな祖父の話をしたかと言いますと、「介護認定」は介護を必要としている方はもちろん、祖父のように少し体に不調が出てきて将来が不安という方でも受けられるという事です。「介護認定」は元気になる為、今の元気をなるべく持続するための手段でもあります。よく「介護認定」を受けると人生の楽しさがなくなる(終わりと表現される方もいらっしゃいます)と感じる方がいらっしゃいます。そのように考えてしまうと折角いいものが私の祖母のように受けられなくなってしまいます。

有料老人ホームと入居者、介護員のイメージ画像

有料老人ホームへの入居にも介護認定は必要

また、有料老人ホームでも同じことが言えます。有料老人ホームで提供している介護=介護保険サービスになるので、「介護認定」の判定がない方は、有料老人ホームに入所しても介護が受けられないと複雑な状況になってしまうのです。そのため、明日にでも有料老人ホームに入所したい!と考えても介護保険サービスが受けられない以上、有料老人ホームの入所も「介護認定」を申請してからがスタートです。ただし、有料老人ホームでも種類がございまして、提供しているサービスもさまざまです。

「サービス付き高齢者向け住宅」で提供している24時間に一回の安全確認のように介護保険サービスに含まれない施設のサービスもございます。複雑で難しい話になってまいりましたね。

そこで私たち相談員の出番でございます。冒頭にみんかいの相談員は「民間が運営している有料老人ホームを探すお手伝いをさせて頂いている」と言いました。有料老人ホーム紹介センターの中でもみんかいの相談室は数多くある事が自慢です。また、お越しになることが難しい方には感染対策もしっかりとしてご自宅や病院にも伺います。大切なご家族やご自身にとって、どのように有料老人ホームを検討していけばいいのかをお気軽にご相談ください。

(文:みんかい関東エリア 渡邊相談員