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ご相談いただいたお客様の声
ご相談いただいたお客様の声
みんかいにご相談いただいたお客様の声をご紹介いたします。
いただいたご意見を参考に、より満足度の高いサービス体制を目指して参ります。
東神奈川相談室でご相談
ご説明がとてもわかりやすかったです。見学希望にも迅速にご対応くださり、その上ホーム見学にご同行いただき感謝しています。
ご自宅でご相談
相談したその日のうちに、老人ホームの下見の予約をしてもらえました。仕事が早く的確だと思います。
福岡博多相談室でご相談
初回訪問の時、看板表示が見当たらず電話で地理教示を受けた。説明は親切、丁寧で好感。
池袋相談室でご相談
池袋でお話させていただきました(私の最寄の為)が希望施設があきる野だったので八王子からお越し下さりありがとうございました。おかげ様で父も楽しく過ごせています。
池袋相談室でご相談
大変参考になりました。またお願いします。
吉祥寺相談室でご相談
ていねいに話して下さりありがとうございました。
みんかいは「相談したい、相談してよかった」と思っていただけるよう、お客様の声を大切にしています。
高齢者住宅・老人ホームをお探しの際は、お一人で悩まず、みんかいにご相談ください。
お客様と共に考え、一人ひとりに本当に合った高齢者住宅・老人ホームをご紹介することが、私たちの社会的使命です。
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老人ホームと生活保護
生活保護受給者と老人ホームの暮らし
老人ホームのお金の話
老人ホームに入居して生活を送るにはお金がかかります。一体どのぐらいの費用がかかるのでしょうか。老人ホームで生活するには、月々支払う月額費用というものがあります。家賃や管理費といった居住費のほかに食費などの基本料金、ティッシュペーパーや歯ブラシなどの日用品やおやつなどの嗜好品、さまざまな費用がかかります。また、介護に関しては介護度に応じた介護サービス費の自己負担額が必要です。ほかにも医療費やオムツなどの雑費も必要となってきます。
民間企業が運営する老人ホームなどは、そのホームを運営する運営会社が建築費用やホームが建っている地域の家賃相場、人件費などを試算して月々の基本料金を決めます。駅からアクセスしやすい環境や、周辺に公園などがあり環境のいい場所は当然土地の価格も高くなるため、月額の家賃も高く設定されます。入居の際には、その家賃を前払いする前払いプランなどもあり、数十万円から数千万円のお金が最初に必要になることもあります。
また、老人ホームには、介護保険法により入居定員に対する必要な介護職員・看護職員の配置数の基準が定められており、入居者3名に対しての常駐の総数が1名という「3対1」の人員配置基準というものがありますが、運営会社の方針でその基準を上回って介護職員・看護職員を多く配置させれば、その分の人件費が必要となります。その分の人件費は、月々の基本料金の中の管理費に含めたり、「上乗せ介護費用」という名目で月額基本料金に上乗せとなります。また食事にこだわっている有料老人ホームでは、食材費が高くなります。
それに対して、特別養護老人ホームなど公的な介護保険施設では料金形態が異なります。公的な介護保険施設では、入居する際に必要な入居一時金などは必要ありません。毎月必要となる料金は介護サービス費、居住費、食費、日常生活費となりますが、居住費と食費については、法令により入居者の世帯収入に応じて負担限度額が決められています。所得が少ない方でも施設を利用できるように費用の軽減処置が行われており、所得に応じて第1段階から第4段階の区分が適用されます。
特別養護老人ホームの4段階の人の属性の話
第1段階は、生活保護を受給している方や、世帯全員が市町村民税非課税で老齢福祉年金を受給している方です。
第2段階は、世帯全員が市町村民税非課税で、本人の公的年金収入額と合計所得金額が80万円以下の方です。
第3段階は、世帯全員が市町村民税非課税で、本人の公的年金収入額と合計所得金額が80万円以上の方です。
第4段階は、市区町村民税課税世帯の方です。
特別養護老人ホームは「従来型」と「ユニット型」と呼ばれる2つのタイプがあり、昔からある従来型は4人部屋などの多床室の居室が中心で、施設全体で介護を行います。ユニット型は、全て個室で10人程度を1つのユニット(集団)として少人数の介護を行います。そうしたタイプや居室によっての違いはありますが、上記でご説明した第1段階から第4段階に応じて居住費も定められており、低所得の方でも利用しやすいよう配慮がされています。
例えば、食費に関しても、基準金額は1日1,380円となりますが、第1段階の方は300円、第2段階は390円、第3段階では650円で済むという仕組みです。
このように民間企業が運営する有料老人ホームなどに比べて特別養護老人ホームなど公的な施設は低所得の方でも入居しやすいというメリットがあります。ただ、入居を希望したときに、すぐに入居できるわけではないというデメリットもあります。厳しい入居要件があり、入居を待つ待機者も非常に多く、地域によっては数百名とも言われています。
特別養護老人ホームの入居基準
まず、特別養護老人ホームへの入居要件は、
原則として
- 在宅生活が困難になった状況で要介護3以上、65歳以上の高齢者。
- 40〜64歳でも特定疾病が認められ要介護3の方となります。要介護1〜2の方も、特例により入居が認められる場合がありますが、単身世帯であったり、同居家族が高齢や病弱であることなどにより、介護の支援が期待できず、また地域における介護サービスや生活支援の供給が不十分であること、あるいは家族などによる深刻な虐待が疑われるなどの条件があります。
そのため、特別養護老人ホームへの入居を待つ間に民間の有料老人ホームを利用したいという方は大勢います。半年、1年、2年と民間の有料老人ホームで特別養護老人ホームを待機するのです。ただし、前述したように、民間の有料老人ホームの場合は、運営会社が定める月額基本料金を支払う必要があり、その費用に対して国や市区町村などの行政から補助はありません。あくまでもご本人や家族の収入などに合わせ、支払い能力に見合ったホームを選ぶということになります。
生活保護受給者の場合は
生活保護を受給している方はどうなるのでしょうか。介護が必要な状況であっても、すぐに要介護3とはなりません。公的な介護保険施設に入居できない場合、どうすればいいのでしょうか。どんなに大変な状況だとしても、民間の有料老人ホームに入居することは不可能なのでしょうか。
決してそんなことはありません。民間企業が運営する有料老人ホームでも、家賃などを比較的安く抑えた低所得者向けのホームや、生活保護の方を受け入れてくれるホームがあります。もちろん、数は非常に限られています。場所も、電車バスなどの交通の便が悪いこともあります。当然、入居要件というものもありますので、必ずどんな方でも入居させてくれるというわけでもありません。
入居要件は、公的な介護保険施設のように一律ではなく、各運営会社の方針により定められていますが、一般的には65歳以上で要介護1以上の方という要件が多いです。あくまでも、運営会社が定める要件を満たしている方が入居対象となりますが、その要件を満たしてさえいれば、特別養護老人ホームとは違い、基本的には申し込みをした順番で入居ができます。空室があればすぐに入居することもできます。
まず、生活保護受給者の場合は、介護サービスの費用については自治体から老人ホーム側に直接支払われます。入居されるご本人が直接支払うということはありません。ただ、家賃は生活保護の住宅扶助で定められた上限額内であること、他の食費など生活費は生活扶助と年金収入を合わせてやりくりすることになりますので、そうした対応をしてくれるホームを探す必要があります。
生活保護の住宅扶助や生活扶助の上限額は、居住地の市区町村によっても異なります。そのため、元の居住地から上限額が高くなる市区町村のホームへは移り住むことができない場合もあります。例えば、子供が親の生活を心配して近くに呼び寄せたいと考えても、親の居住地より子供の居住地の住宅扶助の上限額が高くなる場合、生活保護を支給している市区町村から認められないことがあります。市区町村によって、民間の有料老人ホームへの入居に対しての考え方にも違いがありますので、まずは生活保護受給担当のケースワーカーに相談をしてみましょう。
インターネットなどで老人ホームを検索して、探す方もいらっしゃいますが、間違った情報であることも多いです。私のご相談者様にも、インターネットでご自宅の近くの有料老人ホームが生活保護の方の受入れをしていると、見たので問い合わせをしたところ、生活保護の方の受入れはしていませんと、冷たく言われてしまい、とても困ってご相談に来られた方がいらっしゃいます。
前述した入居要件は、1つの老人ホームに対して生活保護受給者の受け入れ人数に制限がある場合や、そのホームの抱える事情によって変わることがあります。また、入居を希望するご本人の希望やご状態によって合う、合わないといった問題も当然あります。
まずは老人ホーム紹介センターに相談することが一番の近道になるかもしれません。お気軽にご相談ください。
みんかい首都圏相談室 室長代理 入江 佳代
老人ホーム探しの勘所とは!?
老人ホーム探しの勘所とは!?
老人ホーム探しのタイミングはそれぞれです
- 離れて暮らす親の様子が変わり、心配になってきたとき。
- 転倒による骨折などで入院したとき。
- 火の始末の心配がでてきたとき。
- 食事を取らなくなったとき。
- 1人でのトイレが難しくなったとき。
- 外出先から帰宅できなくなったとき。
- 介護者が入院したとき。
- 介護者が限界と感じたとき。
家族(兄弟・父・母・叔父・叔母)間で話し合う時のポイントとは!?
老人ホーム探しを始めるとき、他に相談者がいないと1人で決断しなければならないという苦悩もあります。がしかし、家族内に複数の相談先がある場合も注意が必要です。有料老人ホーム探しの相談員として家族間で考え方が大きく事なるケースを何度もみてきました。
最も介護に関わってきた子世代により、ホーム入居検討は開始されますが、その際に、他の家族に相談なく入居を決めてしまうと、「施設を検討する経緯に至った理由」ではなく、「施設入居」を決めた、という結果のみが大きくクローズアップされてしまいます。
事後報告を受けて「施設に入れるなんてかわいそう」「費用はどうするんだ」等のトラブルに発展しがちです。早めに相談することで施設を探す必要性を共有することができます。後のトラブル防止のためにも、見解を統一する話合いが必要となってきます。
資金の把握の重要性
入居理由にあるような、入院などによる急な入居が必要となった場合、親の資金を把握できてないことで、費用の目途が立たない、銀行から引き出せない、一旦、子が負担するなど予期せぬ展開が待っています。資金計画を立てるためにもお金事情の把握は大切です。以下に費用の主となるものを列記します。
- 月々の収入(公的年金・個人年金など)
- 資産(預貯金・不動産・保険など)
- その他収入(家賃収入など)
- 家族からの支援
2つの有料老人ホームの支払い設定
ちなみに、入居一時金には、返還制度があります。想定入居期間を償却期間として、償却期間内に退去した場合は、未償却分が返金される仕組みです。
例:月払い方式
入居金を納めず、家賃・食費・管理費などの必要費用をすべて月払いにする方法
入居金0円/月額費用22.5万円
内訳/家賃6.5万円、管理費10万円、食費6万円
例:入居一時金方式
家賃の一部、または全額を数年分(想定入居期間)先に支払う事で、月々の費用を軽減。家賃(一部)以外の費用を月払いにする方法
入居金650万円/月額費用16万円
内訳/家賃0円、管理費10万円、食費6万円
資金を把握した上で重要なのは、いくらかかるかではなく、いくらかけられるかの視点での話し合いです。お手元にまとまった資産がある場合は、入居一時金を設定して月額費用を年金内でおさめるなどの選択も考えられます。また、予定外の出費(入院など)にも対応できるようにギリギリではなく、少しゆとりのある資金計画を立てることも大切です。子どもが支援する場合も、自身の生活設計を練った上で、できる範囲で行うことも必要です。
入居の目的を明確にする
有料老人ホームといえば、費用がかかるというイメージが強いですが、高い安いで料金のことばかり先行して考えがちです。費用も外せない大切なポイントですが、なぜ施設なのか、その目的を明確にして、検討されるとホームの種類を含め入居の目的の方向性が見えてきます。
- 家族による介護が困難になったため
- 介護する家族がいないため
- 施設・医療機関から退所・退院する必要があるため
- 医療的ケアが必要なため
- 認知症の対応が困難になったため
- 1人暮らしが不安になったため
- 家事が負担になったため
- 食事の提供が必要になったため
介護が目的であれば、介護力のある施設を探す必要があります。医療的ケアが必要であれば、それに対応できるホーム、1人暮らしの不安が課題なのであれば、夜間の職員がゼロになるような施設では入居目的の解消にならないかもしれません。大は小を兼ねる訳でもありませんので、自立している親が介護力の高いホームに入居して、あれこれ制限されるのも快適な生活とは言えないかもしれません。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームなど入居の目的によって、選択するホームの種類も変わってきます。
譲れない条件とは
費用、場所、立地、個室、夫婦部屋、居室内トイレ有無、個浴(1人用浴槽)有無、認知ケア、医療ケア、小規模施設、ホームの雰囲気、リハビリ、食事の内容、レクリレーション充実、手厚い人員体制、看取り可否、外出自由、通院送迎可否、喫煙・アルコールの可否、ペット可能など
入居の目的にも通じますが、有料老人ホームに入居する理由をもとに、どのように暮らしたいか、また暮らしてほしいのか、何がして欲しいことで、何がやりたいことなのか、施設に入居することは、至れり尽くせりで、介護がなされ、職員マンツーマンのような快適な暮らしが約束される訳ではありません。(逆に、職員が何でもかんでもやってしまうことは、自分で、できることをできなくしてしまうことにもつながりかねません)。ただ、すべては、かなえられなくとも、ここだけは外せないポイント(条件)が明確であればよりホームが選択しやすくなります。因みに、ホームでは、必要なケアが提供できない心配よりも、必要なケアを受けてくれない心配の方が多いと聞きます。
身元引受人の選択
老人ホーム探しにおいて、実際に入居となった際は身元引受人が求められます。(見元保証人となっているところもあります)。見元引受人の役割とは、以下の通りです。
- 入院時の対応協力、医療処置判断。
- 支払いが滞った場合の金銭保証。
- 緊急連絡対応、契約解除などの対応。
- 遺品、遺体の引き取りなど。
注意事項として、対応が、長期にわたる可能性もありますので、家族の中で、誰が見元引受人に適任なのかの相談も必要です。
みんかい首都圏相談室室長 高峰ゆう子
老人ホーム選びの極意とは?
老人ホームランキングは意味がない
書籍やインターネットでよく目にするキーワード ○○ランキング、御多分に洩れず「有料老人ホーム 」のランキングも様々な媒体でお見かけします。この業界の中では、長く有料老人ホームの紹介業をやらせてもらっている当社ですが、格付け的な取材協力やアンケートに率先して参加することはしません。
入社したばかりの頃は、それこそ一番皆さんが気になる部分を有料老人ホームの紹介をしている会社だからこそするものじゃないの?? 会社名も載って宣伝にもなるのに??と安易に疑問に思った事がありましたが、ご相談いただく方や老人ホームの方と直接関わらせてもらうようになってからは、その意味がよくわかりました。
老人ホームに入居される背景やご事情も様々で、実際にご生活される「おひとりおひとり」に合っているかが大切な事であって“良い”と言われる環境そのものが、千差万別です。今現在ご生活されている方や現場で働いている方がそこにいるのに「順位」は関係なく、老人ホームを紹介する立場として失礼になってしまうという考え方です。
ご想像の通り、とあるランキングで下位もしくはランキング圏外の有料老人ホームだったとしても、ご本人、ご家族がご満足されているというのはよくある事です。ご紹介の際に、ご本人、ご家族、ケースによりその方に関わっている医療・介護の専門職の方からお話しを伺いながら有料老人ホームへ相談、確認をおこないマッチしていれば、順位は全く関係なくご紹介します。至ってシンプルで当たり前な理由です。
東京都の介護施設はセブンイレブンと同じぐらいあります
ランキングに限らず、インターネットではいつでも便利に有料老人ホームはじめ介護施設の情報を得る事が出来きます。周辺相場や有料老人ホームの館内の様子なども動画で紹介されているものもあり、忙しい方には便利でとても有難いサイトが揃っています。見れば見るほど、入居金や月額費用もあまり変りなく類型も同じ施設が近隣に数多く存在するエリアでは比較するのも大変です。ランキング紹介や口コミを調べたくなる事も大いにうなずけます。
首都圏の中でも施設数の多い東京の場合、公的施設・民間施設の両方を足すと3,000近くになります。東京都の介護施設数は、下記の通り公表されています。東京都福祉保健局 各施設一覧(令和3年5月1日現在)
種類 | 施設数 | 定員数 |
---|---|---|
特別養護老人ホーム | 566 | 51,212 |
介護老人保健施設 | 203 | 21,855 |
介護医療院 (移行中の介護療養型医療施設除く) | 16 | 1,548 |
軽費老人ホーム (ケアハウス、A・B型、都市型全て) | 139 | 4,276 |
有料老人ホーム | 956 | 58,120 |
グループホーム | 675 | 11,715 |
サービス付き高齢者向け住宅 | 359 | 14,806 |
合計施設数2,914 |
身近なところで同じ様な数字は、何があるか調べてみると、コンビニエンスストアのセブンイレブンの店舗数より多いのです。ちなみにセブンイレブンの東京都の店舗数は、2,810店舗(2021年5月末時点)です。
話がそれましたが、先に述べたように地域によっては多種多様化された介護施設が数多くあります。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を紹介する情報やプロモーションも溢れていますが、今も変わらず大切な事は、直接顔を合わせてお悩み事を伺うこと。直接お会いしていなければ、お聞きできなかった事や気が付けなかった事がご提案やご紹介をさせてもらう上で大事なキーワードになる事も多々あります。
私の相談記録から
何年も前に自分が担当させて頂いたお客様ですが、お母様の入居先を探され、自宅近隣の有料老人ホームのパンフレットも10社以上お持ちで半分近く見学もされていらっしゃいました。有料老人ホームランキング特集の雑誌やインターネットで終の棲家の探し方など熱心に読み勉強されていました。
その相談者様(ご長女)のご両親は、3年ほど老老介護の状態で、認知症を患っている母80歳(要介護3)を87歳(要支援1)の父が自宅で介護していたが、母が感染症から敗血症をおこし入院中との事。
お会いした最初から、「数多くの有料老人ホームを見て紹介していると思うので、自分が見学に行った中でどこがお勧めか、他にも良いところがあれば紹介して欲しい」と相談者様が見学してきた有料老人ホームのパンフレットをダイニングテーブルに並べて確認するところから始まり、各施設の特徴をご説明下さり、そこだけ切り取るとご相談者様に有料老人ホームを私がご紹介いただいている図式です。
途中でご両親の詳しいご状況を聞こうと思っても「雑誌のランキングで上位の有料老人ホームも見に行こうと思うが、「紹介してる?」「評判はどう?」「それぞれ良いところはあったが、A老人ホームとB老人ホームどちらが手厚い?」「実際この中の有料老人ホームを紹介して入居された方いる? 」質問攻めの為、断念。
インプットされ過ぎた情報の整理が少し落ち着いたところで、「見学も色々してみたけど、父を納得させられるか不安・・・」本当の悩みは、その一言でした。ご自身で情報収集してどこを選ぶか迷っているのは確かですが、お父様にどうやってお母様の有料老人ホームの入居についての話をもっていくか、ご両親を離れ離れにしていいのか、一番悩まれているのはそこでした。
入居相談者の話によると・・・。
やっとご質問させて頂ける順番になったので、お母様のご状況や会話の端々で気になっていた主介護者であるお父様についてお話を伺いました。
①ケアマネージャーの勧めで特別養護老人ホームも待機していて、いざ入所が出来る事になったら父が断ってしまった。その時に大喧嘩になり、それ以来は施設入居についての話題を避けてきたこと。
②母が敗血症で一時は危険な状態まで陥り、自分が近くにいながら父と揉めることを避けてきたせいだと考え後悔していること。
③母の退院許可が出たら、自宅で自分が介護すると父が言い張り、また喧嘩になったこと。
④仲の良い夫婦だったので本当は、自宅で介護できるよう協力したいが現実的ではなく有料老人ホームを探していることに罪悪感があること。
⑤母の介護をしている父の事が心配で仕方ないが、喧嘩ばかりで距離をおきたいと思ってしまうこと。
⑥忙しい仕事と家事の合間を縫って有料老人ホームの事を調べているのに、父が全く聞き耳を持たず精神的にとてもきついこと。
ご本人達が有料老人ホームの入居に消極的なのは当然です。皆様ご自宅でご生活できる事が一番というに決まっています。また介護保険制度のない時代に、親の介護をしてきた方達ですから、他人に介護される施設への入居は感覚的に受け入れ難い方も多くいます。
さらに親子で施設入居の話をすると、義務の放棄、捨てられた感から不満や怒り、強い抵抗感を示され、ご家族とご本人で揉めてしまう事もあります。この日は、ご両親の今までのご生活の様子やご性格についてだけ伺い、こちらからの有料老人ホームのご紹介はせず、今後の段取りについて打合せして1回目の面談を終了しました。
入居当事者の本音とは・・・。
2回目以降は、ご相談者様抜きでお父様とだけお話しさせて頂きました。地域包括からのご紹介という事で。イメージしていたより温厚で、囲碁にも通われ人付き合いも好む方でした。何度かご自宅や奥様の入院されている病院で面談をさせていただき、お父様のご意向に沿って有料老人ホームをご紹介させていただきました。
最終的には、ご相談者様(ご長女)が本命にしていたところとは、全く別の有料老人ホームをご紹介させていただき、ご夫婦で別々のお部屋でご入居されました。冒頭に書いた通り、その方その方で老人ホームにご入居される背景も違えば、マッチする選択肢も違います。相談者様もあれだけ有料老人ホームの評判を調べて、ランキングをチェックして、見学ノートも作っていましたが、父が決めたところならそれで自分も満足と。
この相談者様のように、選び方より何より、有料老人ホーム探しが家族の共通認識になるまでのプロセスで悩まれる方もとても多いのです。みんかいへご連絡を下さった相談者様だけではなく「キーパーソン」の方にも直接お会いし、お話しを聞かせてもらう事が大切です。
始めから一緒にお会いする事が出来れば良いのですが、ご状況により最初は別々でお話をうかがうなど、ご家族の関係性や状況に合わせて動けるのが、対面の紹介センターの強みでもあります。
(文:みんかい人事部 常田 妙)
老人ホーム入居時に困ったケース~解決への糸口
入居先の老人ホームは決まったが本人が首を縦に振らない
長い間、暮らしていた自宅からホームへ転居する理由は、十人十色、様々です。
その中で、私の経験からお話しすると、大変残念ではあるのですが、その多くは、家族がまず先に入居を決断し、
その後、本人を説得するというパターンが多いと思います。
当たり前の話ですが、自分のペースで誰にも干渉されずに自由に暮らせる自宅は、居心地がいいものです。
歳を重ねると、誰しも自立した暮らし(ある程度も含む)は、ままならなくなってきます。
何らかの理由で、家族らによる日常的な支援が難しくなると、いくら在宅介護支援サービスを使っていても、
限界を感じ家族は介護施設(有料老人ホームを含む)を探さざるを得なくなります。
しかし、入居先ホームが決まったとしても、その先、ご本人が「行きたくない!」と抵抗し、
家族が困惑するケースを、今まで私は多く目撃してきました。
そこで、今回は、本人による入居拒否の実例を挙げ、
どのようにアプローチをして老人ホーム入居へ導いたのかを説明したいと思います。
同じような事情で悩んでいる関係者の方々の参考になれば幸いです。
・本人に施設の話をしたらどんな反応になるのかしら?
みんかい相談員の相談記録より
*状況説明 何でもないのに救急車を呼んだり、徘徊して警察に保護されたりと問題行動が多々ありました。 その度、家族は消防署や警察に謝りに行きます。 さらに、長女は、近所の住民からも度々注意の電話を受ける有様です。 隣町でご主人の両親と同居している長女は、仕事も忙しく、その上、中学生を筆頭に子供が3人もいる為、 母親と同居することは難しい状況です。 したがって、長女は母親を老人ホームに入居させる以外に方法は無いと感じています。 しかし、母親に老人ホームの話をすれば、絶対に拒絶されるだろうということも分かっています。 *本人情報 【住環境】独居 【既往】認知症・高血圧 【介護度】要介護② 認知症状あり 【年齢】八十三歳【性別】女性 【介護支援】週2回の通所介護と訪問介護サービスを利用中 【キーパーソン】隣町でご主人の親と同居している長女 |
・本人に施設の話をしたらどんな反応になるのかしら?
・反対されたらどうしよう………
・本人が納得しないとダメかしら?
解決策~母親に老人ホームの話をすれば、絶対に拒絶される。
①入居予定の老人ホーム側のスタッフを巻き込み母親を説得する
老人ホームに対する要望を整理することが重要です。ノートに書きだしてもよいと思います。
具体的に母親のどこに困っているのか?を老人ホーム側のスタッフに説明することで、
老人ホーム側から適切な協力を得ることが可能です。
老人ホームの介護職員は、似たようなケースをたくさん経験しています。
例えば、本件のケースでは、
老人ホームのケアマネジャーが
・「温かくておいしい食事が出ます!」
・「食事だけでも食べに来てください!」
・「みんなで料理も作りますよ。」
と話をして、母親を老人ホーム入居に向けて前向きになるように導いてくれました。
②母親が信頼している「人」を巻き込み説得する
母親が信頼を置いている人から話をしてもらうことも一つの手段です。例えば、かかりつけの医者や檀家になっているお寺の住職、母親が所属していた団体、
組織の同僚や部下などがそれにあたります。
私の経験でも、毎日手伝いに来ていた元同僚が
「最近は私まで体調悪く、来られなくなる日がいつ来るか私も不安。そしたらあなたも困るでしょ。」
とはっきり伝えていたこともありました。
母親が信頼している人からの助言やアドバイスにより、以外にもスムーズにホーム入居を
承諾するケースは多々あります。
・みんかいに相談してみよう
最後に一番重要なことを言っておきたいと思います。
それは、家族が主体となって老人ホームを探している場合、100%本人が納得して入居に至るケースは、
皆無であるということです。
・例えば、若い頃、苦労に苦労を重ねてやっと手に入れたマイホームから離れたくないと思う方がいます。
・例えば、家族との思い出がたくさん詰まった家から離れたくないと思う方がいます。
当然、誰しも自宅に愛着はあります。自宅は、何より本人にとって、居心地がよいものです。
しかし、現実は、加齢による身体の変化や家族などの置かれている環境などで、自宅で生活を継続して
いくことが難しい高齢者がいます。
もちろん、様々な条件があると思いますが、本人と家族がお互いに安心でき、平穏な生活を送る為には、
老人ホームへ入居するという決断も決して悪いことではないと思います。
入居前には、猛烈な拒否がみられ、それでも何とか入居された方が、入居後、すぐに落ち着かれ、
今では老人ホーム内の暮らしに馴染んでいる方を私はたくさん知っています。
みんかいに来られる相談者の事情は十人十色。お一人おひとりの抱えている環境や悩みに寄り添い、
一番良いと思える解決策を「みんかい」では、日々、ご提案させていただいております。
(文 みんかい 加藤春奈)