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有料老人ホームの入居相談者501人アンケート報告書 相談者編 (その4)

有料老人ホームの入居相談者501人アンケート報告書 相談者編(その4)

7.老人ホームへの入居時期についてです

表9 老人ホームに入居希望時期

 3ヶ月以内が199人、今すぐの107人を入れると、56%の相談者が3ヶ月以内に入居を希望していることがわかります。

 また、決めかねている人、迷っている人が複数名いる為、一部の回答者は複数回答になっています。このデーターからわかることは、相談者の多くは、入居対象者のホーム入居に対し、迷いに迷い、または、我慢に我慢を重ね、その上で「ホームを探す」という行動に移る傾向が強いということだと考えます。

 我々のような紹介センター側の立場だけで考えた場合、我々の前行程までの相談者の心模様までは計り知ることはできません。がしかし、少なくとも相談に来た相談者は、3ヶ月以内に入居対象者のホーム入居を希望しているという事実だけはわかります。

 したがって、弊社に相談に来た時点では、6割弱の相談者は、どこかの老人ホームに入居するという前提の相談になっているということだと考えます。

8.老人ホーム探しで一番重要なこととは何か

表10 老人ホーム探しで一番重要なこと

 予算と介護の質がダントツで重要だという結論に至りました。
 当たり前といえば当たり前の話ですが、このアンケート結果に正直疑問を感じています。少し詳しく話をしていきます。予算が重要であるということは、その通りです。解説をする必要はないと思います。

 問題なのは、「介護の質が重要」という回答が多かったという点です。
何が疑問なのかというと、相談者の多くは、老人ホームのことを熟知していません。というよりも、全く理解していない人もたくさん相談にきます。もちろん、それで良いと思います。相談をいただき、必要な知識や教養は、みんかい側で提供するので、その上で、自分にとって最適なホームを選んでくれれば良いと思っています。

 つまり、私は、老人ホームの介護の質に言及できるだけの知識がないにも関わらず、介護の質が重要だと回答しているということは、おそらく、自分にとって都合の良い介護体制、介護支援をしてくれているかどうかであるということだと推察します。したがって、本レポートでは、この視点で「介護の質」について話を進めていきたいと思います。

 多くの相談者にとって、介護の質が高い、良好である、というホームとは、自分の希望に即したサービスや支援をしてくれるホームであるということです。人によっては、無料で受診同行をホーム側がやってくれると「便利だ」とか、24時間365日看護師が常駐していると「ありがたい」とかということではないでしょうか?

 厳密にいえば、これは介護の質ではありません。単なるホームの運営方針です。つまり、相談者のホーム選びは、ホームの運営方針をよく理解した上で決定することが重要ではないか、ということがわかります。

 その他の重要点は「表」の通りです。なお地域に対し、多少の重要度があることも理解できますが、予算内に納まるのであれば、多少遠くても、地域については我慢することができるということだと思います。

9.ホーム入居の費用負担は誰がしますか?

表11 老人ホームに入居する為の費用負担者

 やはり、圧倒的に入居対象者本人の負担でやっていくことがわかります。対象者単独で費用を負担するというケースは、全体の57%、322人です。

 しかし、「相談者が負担」「対象者と協力して相談者が負担する」とする人が143人、全体の25%になります。ここで、次のデーターをもう一度確認しておく必要があります。それは入居対象者の年金額です。

 前回(VOL.6P14-15記載)のレポートによると年金受給額は、年間100万円から250万円がボリュームゾーンでした。そして、100万円未満が17%、100万円から200万円が22%、200万円から300万円が17%で、全体の56%を占めています。なお、300万円以上の年金受給者も全体の6%程度存在しています。

 次に預貯金額です。ボリュームゾーンをどこにするかは難しい選択になりますが、1,000万円以上が数値的には一番多く、83人、全体の17%です。次に500万円以上の対象者が36人全体の7%です。

 前回のレポートでも触れましたが、不明、無回答が50%以上を占める為、実態をどこまで反映しているかはわかりません。しかし、この不明や無回答が多いと言う事実も踏まえて現実の話として理解しなければなりません。

 年金のボリュームゾーンを月額に直すと8万円から20万円になります。さらに、探している老人ホームの予算ですが、それは前に記載したとおりボリュームゾーンは、15万円から20万円なので、なんとなく一致していると判断します。

 さらに、入居金に関する予算感が少ない理由は、入居対象者の預貯金額に左右されるケースが強く、さらに入居対象者の負担で老人ホーム入居を考えているケースが多いということからもストーリーは成り立ちます。
 老人ホームへの入居基準は、このアンケートから見た場合、入居対象者本人の財力に大きく起因するとの結論で良いのではないでしょうか。

10.老人ホームへの入居に対し、まずは、どこに相談しましたか?

表12 みんかいに相談する前に他への相談の有無

 担当のケアマネジャーに相談したというケースが230人、全体の41%になります。半数近くの相談者が入居対象者のケアマネジャーに相談していることがわかります。

 ただし、この結果は、みんかい相談者に対する調査であることをもって、当然といえば当然です。なお、要介護高齢者のケアプランを作るというケアマネジャーの仕事を考えた場合、もう少し多くても良かったのではないかと思います。

 次に多い相談相手が、実は「相談していない」という回答でした。96名、全体の17%です。次に「地域包括」「病院」と続きます。

 一番興味深い結果は、なんといっても「相談していない」という相談者の行動です。この「相談していない」はネット上の検索エンジンなどで老人ホームの検索をした上で、みんかいに相談に来ているということではないかと推察しています。

 みんかいの立場で考えた場合、老人ホームへの入居を検討している方が、いの一番にみんかいに相談してくれるということは、大変ありがたいことだと思います。が、その真相は、本アンケートではわかりません。ここは非常に興味があるところです。

11.なぜ、みんかいに相談しようと思ったのでしょうか

表13 なぜ「みんかい」に(紹介センター)に相談しようと思ったのですか

 これもみんかいの活動を考えた場合、当たり前と言えば当たり前なのですが、ケアマネジャーから紹介を受けたという相談者が238人、全体の43%になります。次に、行政で紹介されたが66人、病院で紹介されたが55人になります。

 みんかいでは、創業当時から、経路先営業に力を入れてきている為、このような結果になったと考えています。また、「リーフレットを見て」「地域包括の紹介」「老健の紹介」「特養の紹介」「司法書士の紹介」などは、すべて営業経路先からの紹介ということで整理することができます。402人からそう回答をいただきました。

 無回答が72人、13%存在します。相談動機の経路を無回答にする合理的な理由が見当たりませんが、アンケート自体、面倒だったのではないかと推察します。

 「インターネット、ホームページを見て」という人が、27人、全体の5%しか存在しません。営業経路先からの紹介が73%に達するのとは正反対に、極めて少ない結果になりました。これも、みんかいならではの結果ではないかと捉えています。

 今後は、この部分に対しても営業を強化し、バランスよく多方面から相談案件を獲得できるように企業努力をしていく必要があると感じています。

 次回レポートでは、総括をお届けします。

(501人アンケート相談者編 おわり) 

☆こちらもぜひご覧ください☆
<501人アンケート 相談者編>
有料老人ホームの入居相談者501人アンケート報告書 相談者編(その1)
有料老人ホームの入居相談者501人アンケート報告書 相談者編(その2)
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