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ご見学の際に確認しておくといい内容

有料老人ホームを見学する時の注意とは?
長く有料老人ホーム探しのお手伝いをしていますと、よく『有料老人ホームを見学する時にはどのような点を注意して見たらいいの?』というご質問をいただきます。ような時に必ず『ご対象者様の立場に立ったつもりで見学してみてください』とお伝えしています。
健康で若いご家族様が見学する際に、「建物の綺麗・汚い」「新しい・古い」などに目が行きがちなのは仕方のないことだと思いますが、『最上階の南向きがいい』『近くにスーパーやコンビニがあって、できれば駅近がいい』とお考えになるより前に、その有料老人ホームの中での生活を考えることが重要です。実際は建物が介護するわけではありません。
建物の良し悪しも大事ですが、対象者様(ご入居予定者)の気持ちや身体状況に照らし合わせて質問をすることが、一番、入居して生活する際のイメージがつけられます。以下はその点を踏まえた確認ポイントです。
対象者の既往歴に合わせた往診医(診療科目)の状況
一昔前は「協力医療機関」への通院を施設職員が同行していましたが、最近は往診医(総合内科など)による定期受診(医療フォロー)が一般的となっています。よって、大抵の既往歴に対するフォローが可能となっていますが、どうしても専門医に看てもらわなければならない・・。などの状態には心もとないイメージがあります。
そのようなご状態の時に往診医の科目を確認しておくことが必要です。眼科、皮膚科、循環器内科、精神科、心療内科などの定期的フォローがあれば安心感が増しますね。どうしても受けなければならない通院の同行は可能?その際は無料?有料?なども大事になります。

対象者の希望するケアに対してどの程度応えてくれるの?
対象者の「認知症」の症状なら・・どのような点を注意してケアをしてもらえるのか?日中の過ごし方など、イメージすることができたら安心です。
同じ介護度、状態の方の月額利用料金をざっくり聞く
両親が有料老人ホームに入居したという知人から、『聞いていた話より、すごく高い料金を請求された』などというお話をよく耳にしませんか?これは大抵が理解不足によるものであると考えられます。有料老人ホームの料金は、基本月額料金(家賃や食費、管理費など)と個別料金(介護保険自己負担金や医療費、オムツ、消耗品など)の合計金額になっています。
介護保険の負担割合やオムツの使用量、光熱費(空調、テレビや冷蔵庫など)によって、個人差がありますので一概には言えませんが、同じ介護度の利用者がどのくらいの料金が掛かっているの?と聞いてみるのも、予算を立てる際には肝心なのではないでしょうか。
その他の注意点として

- リハビリを希望している場合(生活リハ?機能訓練指導員?PT?訪問リハ?鍼灸師?)。老人ホームはリハビリ病院ではありませんので同様のリハビリを期待してはいけません。
- レクリエーションの実施状況は?日常のタイムスケジュールを確認する。有料?無料?有料の場合は家族に相談はあるの?本人に声掛けはしてくれるの?
- 冷蔵庫を置けるの?その際の賞味期限を管理してもらえるのか?認知症の症状が顕著な場合などはどのような管理をしてくれるの?
- サービス提供を受けるうえで介護保険以外で課金されるサービスはあるの?(洗濯・特別食・リネン交換・おむつパック料金など)
- サ高住、住宅型の場合は、いままで利用していたデイサービスを継続利用できるの?いままでお世話になっているケアマネジャーさんの継続利用は可能なの?
- 面会時間の確認。仕事で遅くなった場合など・・
- 利用料金の引き落とし口座の指定は?有料老人ホームの中には「〇〇銀行の口座を作ってください」と言われるケースもあります
- 夜間の介護・看護職員の人員体制。
- 入居の際に必要な備品一覧
- 入居審査を受けるうえでの「診療情報提供書(紹介状)」は貴社の書式限定か?(現在のかかりつけ医の持っている書式で代用可能なの?)
- 入居時にお迎えに来てくれる?あくまでお願い事項~ほとんどの有料老人ホームはNGですが、まれに対応可能な施設もある。
- 共用部分(トイレや食堂)は綺麗だったか?食堂のテーブルに設置されているはずの椅子が少なかったら「車いす利用者」が多く入居していると思います。
- すれ違う従業員さんなどからしっかり挨拶されていたか?
- 居室内の備品(特にカーテンやウォシュレットなど)は何があったか?カーテンは防炎カーテンが義務付けられます→備付けでなければサイズを確認することなどが挙げられます
先日、テレビの情報番組の中で同じような質問に対して“その専門家”と言う人が言っていました。『有料老人ホームの中にある観葉植物の葉っぱにゴミが溜まっているか?確認して下さい』『共用スペースに設置されているテレビの裏側にほこりが溜まっていたら目が行き届かない有料老人ホームです』『それとなくトイレを使って緊急コールを押して、すぐに人が駆け付けてくれるか?確認して下さい』
うーん・・。その人その人の考え方で、間違った見識とは言えませんがどうなのでしょう。ただ確実に言えることは、私達をご見学時に同席させることをお勧めしたいです。あとになって『言った、言わない』『聞いた、聞いていない』を無くすためにも。
また、我々のような紹介会社が同席する事で有料老人ホーム側の過度な【リップサービス】が無くなると考えています。なんでも『やります、頑張ります・・』と安請け合いだけはしてほしくないですものね。
みんかい相談室室長 渡辺大志
安い老人ホーム探しに潜む落とし穴

老人ホーム探しに来られる方は、不安な面持ちの方が多いです。その不安については、老人ホームに関するイメージが、中々湧かない所からくるかもしれません。”日ごろのお手伝いはしてくれそう””ご飯は出してくれそうだな”等、老人ホームの内容については、漠然とイメージが湧くかもしれません。
しかし、ホームの料金についてはどうでしょう?全く想像が付かない、と仰る方が多いです。想像が付かない中、お客様の仰る言葉で多いのが、「安いに越した事は無い」というものです。老人ホームの料金は、ピンからキリまでで、最近は、インターネットでも料金を検索すれば、すぐに結果が出るようになっています。
10万円以下のホームも、検索結果として出てくるので、安いホームもあるのだと思い込みがちです。安い物にはワケがある、という言葉がありますが、それは平均相場が分かっていてこそ判断できるもので、老人ホームの相場が分からない方は、安い値段を求めてホーム探しをし続けてしまう方も多いです。
安い物にはワケがある、これは老人ホームも同じです。そのワケを理解しなければ、思わぬトラブルとなる可能性があります。今回は、安さを求めてホームを探す危険性と、安くて内容が良い老人ホームを探すコツをお伝えしようと思います。
危険性その1 安く見える表記

よくインターネット上の表記で月額「〇〇」円と書いてあると思いますが、気を付けて欲しいのは、表記の月額内訳がホームの種類によって変わります。介護付き有料老人ホームの場合は、家賃管理費共益費に加えて、食費も表記の月額費用に含まれているケースが多いです。居室にキッチンが無いホームが殆どなので、食事はホームの中で出されるという前提になっているからだと推測できます。
しかしサービス付き高齢者向け住宅は、食事サービスはオプションという考え方なので、月額「〇〇」円という表記の中に、食費を含んでいないところが非常に多いです。さらに、サービス付き高齢者向け住宅は、お手伝いに関して介護保険のほかに自費にオプション設定を行っている所もあります。服薬の管理などが別途オプションサービスとなる住宅も多く、お手伝いをお願いするうちに、想定よりも月額費用が高くなってしまうケースもあるかもしれません。
介護付き有料老人ホームは、介護保険の負担分費用を払うと、日々の手伝いは概ねお願いできるケースが多いので、サービス付き住宅や住宅型有料老人ホームよりも月額総費用の計算はしやすいです。しかし介護度や負担割合によってお手伝い費用が変わる為、月額「〇〇」円の表記にはお手伝い費用は含まれておりません。
特に安く見えるのがサービス付き住宅で、月額「〇〇」円のほかに、食費や介護保険自己負担分、オプション費、医療費その他雑費など、7万円~15万円くらいプラス費用として想定する必要があります。介護付き有料老人ホームは、介護保険自己負担分や医療費、その他雑費等、5万~13万円ほどを想定した方がいいかもしれません。
つまりインターネットで7万円!と謳っているホームも、状況次第では月額20万円必要な可能性もあるのです!お気を付けください。
危険性その2 安い理由

危険性その1の料金の事を考えても、月額費用が相場より価格が抑えられるホームは多いです。何故価格が抑えられるのか?これが非常に大事です。理由に関して大きく分けて3つあると思います。
理由1:建物の設備が古い
有料老人ホームは、全て新築で建てられるわけではなく、元々寮だったところを改装してホームに作り替えている所がございます。設備投資が抑えられるため、お客様にも低下価格で料金設定ができます。基本的には個室ですが、歴史があるホームの中には4人部屋のところもございます。こういったホームの特徴のメリットは、実績が豊富なので新築のホームと比べて介護の経験が豊富なスタッフが多いです。また居室がこじんまりとしているので、転倒しそうになっても壁が近く、転倒リスクがある方にはいいかもしれません。デメリットとしては、設備が古い為、採光などが考えられた設計になっておらず、雰囲気が暗い傾向があります。また実績がある分、入居者様も長くお住まいの方が多いので、介護度が高い方が多く、お話が出来る方が入居した場合は居心地が悪くなるかもしれません。
理由2:居室の数が多い
有料老人ホームの居室の数の平均は、60~70室くらいです。たまに100室以上のホームがあり、そういったホームの中では、東京で立地も良く建物も綺麗なのに価格が抑えられているケースがあります。居室の数が多いので、単純に一人当たりのお客様への価格設定を落とすことが出来るというカラクリです。
メリットとしては、繰り返しになりますが立地がよく(即ちご家族が面会に行くのに交通の便が良い)建物がきれい!です。一見すると理想的ですよね。しかしもちろんデメリットもあります。居室の数が少ないホームと比べると、スタッフの人手が不足する可能性が有るという点です。とくに大規模ホームをどんどんオープンしているホームは要注意なのですが、入居者様の数が増えるに従ってスタッフも多く雇わなければなりません。全て新規採用で賄うのは難しく、派遣のスタッフに頼る比率も増えるのは仕方ないです。
さらに大規模であるがゆえにお客様一人ひとりのご状況、ご性格を把握し辛くなります。この状況がデメリットになる人とそうとも限らない人は分かれます。お食事やお風呂のお手伝い、お掃除最低限の所だけサービスしてくれれば十分安心して過ごして頂ける人にとってはデメリットになりません。しかし、認知症で徘徊があり声掛けが必要だったり、1人で部屋にいる時間が長いと調子が悪くなる状況だったりする方のケースの場合は、行き届いたケアが出来ず、ご入居様の状況がご家族の想定と異なってしまうかもしれません。もちろん、大規模だから悪い!というわけではありませんが、小規模のホームと比べると目が行き届かない可能性は否定できません。
理由3:立地
不動産と共通しますが、駅から離れているホームの方が価格は下がりやすいです。そして東京よりも埼玉や千葉の方が、価格が下がりやすいです。いざ見学に行ってみると、駅から遠い!バスの便も少ない!といった事になるかもしれません。
価格抑え目のホーム探しのコツ

平均相場より抑え目で、尚且つ、入居対象者に合っているホーム探しにおいて大事なのは、先ほどお伝えした価格が抑え目な理由1~3と、老人ホームの特徴を照らし合わせる事です。理由3の立地が理由で、抑え目なホームについては、サービス内容と関係なく価格が抑え目になるので、面会に行く方にとって不便という点を除いて、ご入居対象者に合ったホームという観点からすると一番お勧めです。
理由1と2については、ご入居希望の方の状況によります。ご入居希望の方が、認知症で見守りが必要な方であれば、理由1で価格が抑え目になるホームはお勧めです。逆に認知症は無いですが、家事など必要なお手伝いだけして欲しい、後は自由に個室で過ごしたい方にとってみれば、理由2で価格が抑え目のホームがお勧めです。さらに「理由1と理由3」「理由2と理由3」2項目に当てはまるホームはより価格が抑え目になります。(理由1~3全て当てはまってしまうのは問題だと思いますが)価格抑え目のホームを見つけた場合は、ホームの内容を確認して価格が抑えられる理由を把握することが大事です。しかしインターネットで調べても簡単にホームの内容は分かりません!是非ともみんかいに相談下さいませ。価格が抑え目でも、ご入居希望者に合ったホームをご提案させて頂きます。
みんかい事業部 浦口 幸大
健康寿命と平均寿命と早めの引っ越し
健康寿命と早めの引越し

健康寿命という言葉を最近では良く聞きます。その健康寿命を考える時に必ずと言って良いほど、対にでてくる言葉が、平均寿命ではないでしょうか。老人ホームに入居する平均年齢は、女性は82~83歳、男性70代後半と言われております。比率で言うと、圧倒的に女性が多く、施設によっては、8割~9割占めるところが多々あります。
上記の入居希望の場合は、どちらかと言いますと、介護が必要になってから、介護付き有料老人ホームに入居する方が比較的多いのではないでしょうか。良く有料老人ホームに見学に行きますと、100歳のおばあちゃんが、お誕生日のお祝いされている光景などを多々見受けられ、平均寿命が比較的高くなっている証でもあります。
似ているキーワードでありますが、考え方が大きく違いますし、介護施設を探すタイミングによりますが、健康寿命を意識する事で、自立型の有料老人ホーム選びにも関わってきます。では、平均寿命と健康寿命との違いは、何がちがうのでしょうか?
平均寿命と健康寿命の違い
平均寿命とは、生まれて0歳から何歳まで生きられるか?統計学から予測した平均余命の事です。我々が幼少の頃から比べて現在は、平均寿命はかなり延びてきております。医療の発達、食生活の変化、また介護保険制度の開始からサービスの実施に到るなど、平均寿命が延びるのは必然ではないかと感じます。
介護保険制度は、2000年4月にスタートしました。この制度は、医療制度の度重なる見直した末に、生まれた制度です。戦後日本は、国民皆保険を実現して、老人医療費を無料にするなど、経済的負担を軽くする政策をとってきました。また介護も病院で任されておりました。
一方、衛生環境の向上や、医療技術の発達により、日本は、世界的にも、長寿国になり、平均寿命を飛躍的に上がったのではないかと思います。そんな中で、急増する高齢者人口と、医療費の増大が問題として直面して、我々の生活、今後の社会福祉に大きな影響を与えている事が予想されます。
一方、健康寿命とは、元気に自立して過ごせる期間の事を健康寿命と言います。言い換えると、日常生活を制限されることなく、健康的に生活を送る事ができる期間の事を言います。日常的な制限とは、介護や病気などを指し、自立して、元気に過ごす事ができない状態です。
つまり、長生きの方でも、健康寿命にあまり差が無いと、無くなる直前まで健康で過ごしていたという事になり、平均寿命に比べて、健康寿命が短くなると、不健康な状態が長いという事になります。いかにして平均寿命と健康寿命の差を埋めること、短くすることがとても大切で、その為にも健康でイキイキ生活できる環境、食事、日常の生活がとても大切です。
元気なうちから有料老人ホームへ入居したいという要求はあるが・・・

有料老人ホームと聞くと、介護が必要になったら入居すると考えている方が多いのではないでしょうか?介護施設、有料老人ホームなどの名前が、そのようなイメージを与え、老人ホームのイメージが、誰でも暗い、姥捨て山のイメージを未だに抱いている人が大多数いるのが現状です。
健康寿命が長くなってきている現在、できる事なら在宅で、いつまでも元気に生活する事が望まれ、誰もが、活き活きとした生活を自宅で送りたいと願っていると思いますが、我々、有料老人ホーム紹介センターみんかいに相談来られる方は、健康で、お元気なうちから、高齢者住宅に入りたいというお客様のニーズも少ないですが、ある一定数の相談はあります。
お元気なうちから有料老人ホームに入居したい方の一番の背景は、お子様がいないので、自分が介護になる前に、ホームを探して、介護になっても安心して生活できる有料老人ホームを希望される方が多いです。自立の方を対象としている有料老人ホームも早めの引っ越しとお客様に提案している運営企業も多々あります。
お子様がいないから、お元気なうちに、自立から入居できる有料老人ホームを探すというニーズ以外に、お子様がいたとしても、お元気なうちから入って、安心した生活を過ごしたい。
また、子供には頼りたくないので、自分で今後の事は決めていきたいというニーズも多いです。健康寿命が延びてきている昨今、有料老人ホームのサービスも多様化しており、自立(お元気なうちから)から有料老人ホームを検討され、入居される事は、とても良い事ではないかと思います。
元気な高齢者の為の高齢者入居の注意点
お元気な方が、自立のうちから、高齢者住宅を希望される場合の、有料老人ホームの選び方は、いくつか注意が必要です。まずは、いつ入居したいのか?まさしく今なのか、現在は目星をつけて、いよいよ介護が必要な時に入りたいのか?まずはいつ?を具体的にイメージする必要があります。今であれば、今の生活環境、生活行動を変える事なく、生活できる高齢者住宅を探す必要があります。
候補としては、自立系のサービス付き高齢者向け住宅が良いのではないでしょうか?サービス付き高齢者向け住宅のほとんどが、お部屋も18㎡前後で、介護付きを意識した介護ができるサービス付き高齢者向け住宅が大半ですが、お元気な方が望む生活環境、雰囲気、コミュニティではありません。介護付き有料老人ホームを意識しているので、スタッフにとっては、介護しやすい作りになっており、お部屋も狭く、自立の方よりも、介護が必要な方のコミュニティになっているので、外出をしたり、お友達と趣味を楽しんだり、お元気な方からすると、私は、まだまだ違うという反応が芽生え、ホーム選びにおいては、雰囲気のミスマッチが起きてしまいます。

上記で述べたように、サービス付き高齢者住宅であれば、まざしく、25㎡くらいの広さで、ミニキッチン、個浴が部屋にあるところが良いのではないでしょうか。介護が必要になった場合は、自宅と一緒で、介護申請をして、外部のケアマネにケアプランを作成してもらい、ケアプランに基づき、外部の訪問介護やデイサービスなどを活用するのが良いのではないかと思います。認知症や介護度が高くなった場合は、介護付き有料老人ホームに移れば良いかと思います。いつでもみんかいにお問合せ願います。
一方、サービス付き高齢者住宅以外にも、アシステッド型有料老人ホームが良いのではないでしょうか。お元気な方向けの生活空間である自立棟があり、介護が必要の際は、より手厚く介護が受けられる介護棟に住み替えしたり、介護居室に住み替えになったりするコンセプトのホームもあります。お客様のお身体の状況にあったニーズにはあっておりますが、このようなコンセプトのところは、数が少ないのと、かなり高額な有料老人ホームが多いかと思います。自宅を売却したりして、お元気な方が、入居しているケースがあります。
元気か方が介護付きに入居する時の留意点とは
最後に、お元気な方が介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームに入る場合ですが、まずは入居要件が自立から入居できるかがポイントです。入居する場合でも、自立サポート費などの名目で、費用がかかる場合があります。入れたとしても、生活や、雰囲気などのミスマッチが起こるといけないので、フロワー分け介護をしているのか?(例、3階は自立の方のコミュニティ、2階は看護師が常駐なので、手厚い介護を希望する方、1階は認知症で徘徊がある方など、お身体の状態で分けているホームや、ユニット(グループ)で分けているホームがありますので、その点を重視して選ぶのが良いかと思います。

健康寿命が延び、平均寿命と健康寿命の差がだんだん少なくなってきたので、健康のうちに、ホームの住み替えがおこり、ホームの中のレクレーションや仲間とのサークル活動で、ときめくホームに入居して、胸ときめかせて、活き活きと、早めの引っ越しを提唱していきます。
法人事業部 次長 内山 寿幸
老人ホーム探しの勘所とは!?
老人ホーム探しの勘所とは!?

老人ホーム探しのタイミングはそれぞれです
- 離れて暮らす親の様子が変わり、心配になってきたとき。
- 転倒による骨折などで入院したとき。
- 火の始末の心配がでてきたとき。
- 食事を取らなくなったとき。
- 1人でのトイレが難しくなったとき。
- 外出先から帰宅できなくなったとき。
- 介護者が入院したとき。
- 介護者が限界と感じたとき。
家族(兄弟・父・母・叔父・叔母)間で話し合う時のポイントとは!?
老人ホーム探しを始めるとき、他に相談者がいないと1人で決断しなければならないという苦悩もあります。がしかし、家族内に複数の相談先がある場合も注意が必要です。有料老人ホーム探しの相談員として家族間で考え方が大きく事なるケースを何度もみてきました。
最も介護に関わってきた子世代により、ホーム入居検討は開始されますが、その際に、他の家族に相談なく入居を決めてしまうと、「施設を検討する経緯に至った理由」ではなく、「施設入居」を決めた、という結果のみが大きくクローズアップされてしまいます。
事後報告を受けて「施設に入れるなんてかわいそう」「費用はどうするんだ」等のトラブルに発展しがちです。早めに相談することで施設を探す必要性を共有することができます。後のトラブル防止のためにも、見解を統一する話合いが必要となってきます。
資金の把握の重要性
入居理由にあるような、入院などによる急な入居が必要となった場合、親の資金を把握できてないことで、費用の目途が立たない、銀行から引き出せない、一旦、子が負担するなど予期せぬ展開が待っています。資金計画を立てるためにもお金事情の把握は大切です。以下に費用の主となるものを列記します。
- 月々の収入(公的年金・個人年金など)
- 資産(預貯金・不動産・保険など)
- その他収入(家賃収入など)
- 家族からの支援

2つの有料老人ホームの支払い設定
ちなみに、入居一時金には、返還制度があります。想定入居期間を償却期間として、償却期間内に退去した場合は、未償却分が返金される仕組みです。
例:月払い方式
入居金を納めず、家賃・食費・管理費などの必要費用をすべて月払いにする方法
入居金0円/月額費用22.5万円
内訳/家賃6.5万円、管理費10万円、食費6万円
例:入居一時金方式
家賃の一部、または全額を数年分(想定入居期間)先に支払う事で、月々の費用を軽減。家賃(一部)以外の費用を月払いにする方法
入居金650万円/月額費用16万円
内訳/家賃0円、管理費10万円、食費6万円
資金を把握した上で重要なのは、いくらかかるかではなく、いくらかけられるかの視点での話し合いです。お手元にまとまった資産がある場合は、入居一時金を設定して月額費用を年金内でおさめるなどの選択も考えられます。また、予定外の出費(入院など)にも対応できるようにギリギリではなく、少しゆとりのある資金計画を立てることも大切です。子どもが支援する場合も、自身の生活設計を練った上で、できる範囲で行うことも必要です。
入居の目的を明確にする
有料老人ホームといえば、費用がかかるというイメージが強いですが、高い安いで料金のことばかり先行して考えがちです。費用も外せない大切なポイントですが、なぜ施設なのか、その目的を明確にして、検討されるとホームの種類を含め入居の目的の方向性が見えてきます。
- 家族による介護が困難になったため
- 介護する家族がいないため
- 施設・医療機関から退所・退院する必要があるため
- 医療的ケアが必要なため
- 認知症の対応が困難になったため
- 1人暮らしが不安になったため
- 家事が負担になったため
- 食事の提供が必要になったため
介護が目的であれば、介護力のある施設を探す必要があります。医療的ケアが必要であれば、それに対応できるホーム、1人暮らしの不安が課題なのであれば、夜間の職員がゼロになるような施設では入居目的の解消にならないかもしれません。大は小を兼ねる訳でもありませんので、自立している親が介護力の高いホームに入居して、あれこれ制限されるのも快適な生活とは言えないかもしれません。介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームなど入居の目的によって、選択するホームの種類も変わってきます。

譲れない条件とは
費用、場所、立地、個室、夫婦部屋、居室内トイレ有無、個浴(1人用浴槽)有無、認知ケア、医療ケア、小規模施設、ホームの雰囲気、リハビリ、食事の内容、レクリレーション充実、手厚い人員体制、看取り可否、外出自由、通院送迎可否、喫煙・アルコールの可否、ペット可能など
入居の目的にも通じますが、有料老人ホームに入居する理由をもとに、どのように暮らしたいか、また暮らしてほしいのか、何がして欲しいことで、何がやりたいことなのか、施設に入居することは、至れり尽くせりで、介護がなされ、職員マンツーマンのような快適な暮らしが約束される訳ではありません。(逆に、職員が何でもかんでもやってしまうことは、自分で、できることをできなくしてしまうことにもつながりかねません)。ただ、すべては、かなえられなくとも、ここだけは外せないポイント(条件)が明確であればよりホームが選択しやすくなります。因みに、ホームでは、必要なケアが提供できない心配よりも、必要なケアを受けてくれない心配の方が多いと聞きます。
身元引受人の選択
老人ホーム探しにおいて、実際に入居となった際は身元引受人が求められます。(見元保証人となっているところもあります)。見元引受人の役割とは、以下の通りです。
- 入院時の対応協力、医療処置判断。
- 支払いが滞った場合の金銭保証。
- 緊急連絡対応、契約解除などの対応。
- 遺品、遺体の引き取りなど。
注意事項として、対応が、長期にわたる可能性もありますので、家族の中で、誰が見元引受人に適任なのかの相談も必要です。
みんかい首都圏相談室室長 高峰ゆう子
「みんかい」の使い方と効用
「みんかい」の使い方と効用

今回は、私たち「老人ホーム紹介センター」がどのような相談を承っているか、どういった質問が多いかを「みんかい」の特徴もご案内しつつ、ご紹介いたします。
私たちは「民間介護施設紹介センター」を略して「みんかい」と名乗らせて頂いております。
「老人ホーム」の中には、公の機関に属する特別養護老人ホームや老人保健施設、軽費都市型老人ホームも含まれております。そのため、私どもはあえて「民間介護施設紹介センター」名乗らせて頂いております。
ただ、「老人ホーム紹介センター」と言った方がイメージしやすい方が多くいらっしゃるかと思いますので、以下からは「老人ホーム紹介センター」という表現を使用させていただきます。ご了承下さい。
「みんかい」は日本初の有料老人ホーム紹介センターとして、1997年5月に営業を開始いたしました。実は、介護保険制度のスタートが2000年なので、それより前に誕生した老人ホーム紹介センターなのです。病院や行政機関、居宅介護支援事業所の皆様から、年間15,000件以上の相談を頂いており、相談の実績も年々増えております。また、提携している有料老人ホーム数も約7,000件と、数多くの有料老人ホームを紹介しております。
このように、皆様から信頼して頂いているのも、20年以上の実績や創業当初からの「Face to Face」にこだわり、直接、お会いして、お話しすることで、ミスマッチの少ないご提案をさせて頂いているからだと思いますし、相談員は、その信頼に応えるべく誠実に対応をしていきます。

それでは、老人ホーム紹介センター「みんかい」をご利用いただくタイミングとはどのような時でしょうか。
大きくは下記3つのタイミングではないかと思います。
- 病院から退院する際に有料老人ホームをご検討
- 老人保健施設などリハビリ施設から有料老人ホームをご検討
- ご自宅での生活が難しいと感じた際に有料老人ホームをご検討
この中でお探しになることが大変なものとしては、「病院からのご入居」と「自宅からのご入居」と言えます。「病院からのご入居」の一番の壁は探す期間が短い事です。有料老人ホーム入居に向けて、お申込みからご入居までは書類の準備から始まり、約1ヵ月弱の期間が生じます。入院したご病気や病院にもよりますが、1~2週間前に退院の話があって、慌てて探さなければいけない状況になることもあります。
また良いと思える施設が満室だったり、準備が整わず、ショートステイなどのワンクッションおいて、ご利用いただくケースもございます。環境を短期間で何度も変えるのは、ご本人様にとってストレスになるため、あまりお勧めはできませんが、致し方なくそのような方法を選ばれる方もいらっしゃいます。
「自宅からのご入居」の一番の壁はご本人様の拒否です。長年ご生活された自宅を離れがたいのは当然です。また、ご自身のお身体の状況を客観的に把握できる方はあまりいないため、ご家族様やご近所の方、かかりつけの先生、ケアマネージャー、周囲の人が心配で声がけしても伝わらないこともあります。
私たちはこのようにご家族様がお困りの際にも、出来る限りお手伝いをさせて頂いております。
入居へのスケジュールの筋道を立てて、病院と情報共有して退院日の調整をお願いしたり、ご本人様の拒否に対して過去にどのような説得のパターンがあって、入居に至ったかをお伝えしたり、「みんかい」の20年以上の経験を活かして誠心誠意対応いたします。
私たちに相談いただく9割近くのご入居検討のご本人様は、拒否されていらっしゃいます。どこかのタイミングで周囲の方が有料老人ホームの入居時期を見極めなければいけません。私個人として有料老人ホームは、老後の生活を充実したものにするための、より良い手段と考えておりますが、ご本人様が「嫌だ」と訴えている状況でのご決断は家族として大変つらいものかと思います。
相談の流れをご案内いたします。
私たちは「Face to Face」。直にお会いしてお話を伺い、ご家族様の想いやご本人様のこれまでのご生活も聞かせて頂いたうえで、よりご要望に沿える有料老人ホームをご提案したいと考えております。そのため、「みんかい」の相談室は関東に18件(阿佐ヶ谷・御茶ノ水・新宿・目黒・池袋・吉祥寺・渋谷・上野・品川・町田・八王子・新横浜・横浜・あざみ野・東神奈川・藤沢・大宮・船橋)、北海道・名古屋・大阪・九州に1件ずつとエリアも広く数も多く展開しております。
相談室にお越しになる事が難しい方には、ご自宅などに訪問もさせて頂いております。直に、お会いすることで私たちの人柄も知って頂き、安心して相談をして頂ければと思います。お会いした際に、相談員は今のお困りの状況、有料老人ホームに求める条件、ご本人様がどのような性格か、お仕事は何をされていたか、趣味は何か等、なるべく詳しくお話を伺います。
これらを伺う事で、アットホームな有料老人ホームが良いのか、レクリエーションを活発にしているところが良いのか、ご自身のペースで生活できるところが良いのか、など一緒に考えます。ご家族様が希望される条件とご本人様のお身体の状況が合わない場合ははっきりとお伝えをしております。
更に厳しいことを申しますと、100%希望条件を満たして満足できる有料老人ホームを探し当てることは奇跡に近いものがあります。私たちは直に伺った情報を参考にさせて頂き、譲ってはいけない希望条件は何なのか、どのような視点で有料老人ホーム選びをしなければならないのか、インターネットや写真を見ただけでは分からない部分もお伝えして、100%に近いご選択ができるようにご提案をいたします。
このように私たち「みんかい」相談員がご紹介した有料老人ホームに気になるホームが候補として上がりましたら、施設見学に進みます。

次は見学です。
見学の手配は、施設に電話したり、希望の時間が取れない場合は再度掛けなおしたりと、かなり時間と手間がかかる作業です。ここも私たちが最短で行きやすいルートで組んで手配したり、事前にお身体の状況やご希望条件、ご家族様の想いもご見学される施設に伝えて、見学の案内がスムーズにできるようにサポートいたします。ご家族様がご不安な場合は同行もしております。
面会の際に、ご自宅からどのようなルートで行ったらいいかをお調べしながら、一緒に見学に向かうこともあります。面会の際に使う交通機関を、見学の際に使うことも、非常に重要なポイントです。
思っていたより乗り換えが遠かったり、距離は遠いけれど電車のアクセスが良かったり、道路の車幅が狭かったりと、行ってみないと分からない事も、多く発見ができます。ご見学でご希望の有料老人ホームを決めて頂くと、入居の準備に進んでいきます。
準備が整ったらご入居です
ここからは、私どもがメインでのやり取りではなく、ご希望された有料老人ホームとのやり取りがメインになって参ります。施設に提出しなければならない書類で間違った情報だと皆様に迷惑を掛けてしまうからです。施設とのやり取りも滞りなくできるように、常に状況を確認してサポートをしてまいります。
「みんかい」はご紹介した有料老人ホームにご入居された方には数か月後にご生活の様子を伺い、アフターフォローも行っております。ご入居後も関わりを続けていくことでご安心頂ければと思います。
「老人ホーム紹介センターみんかい」の事、少しは知って頂けましたでしょうか?まずはお気軽にご相談頂きましたら、一生懸命対応させて頂きます。よろしくお願いいたします。
首都圏みんかい相談員 渡邉 智美
老人ホームの入居金について
老人ホームの入居金について
老人ホームに関して皆様どういったイメージを持っていらっしゃいますか?「料金が高い」「入居金がかかる」というイメージはございませんか?もっとネガティブな印象の方は「とんでもなく高い入居金がかかり、途中退去しても戻ってこない!」なんて方もいらっしゃいます。本日は入居金の意味をしっかり説明させて頂き、老人ホームにまつわるネガティブな「入居金」のイメージを少しでも払拭したいと思っております。

老人ホームにおける入居金の本当の意味とは!?
①入居金の歴史
入居金は1973年当時、「相互扶助」という発想から生まれました。しかし入居金に関する返還義務や償却の細かいルール付けが無かったため、入居してすぐに退去した時の返還金に関するトラブルが多発しました。おそらくこの時代のニュースを見た方が、入居金に関してネガティブな印象をもってしまったと推測できます。
入居金の返還に関するトラブルへの対処として、ようやく2006年に入居金の保全措置が義務付けられました。保全措置とは入居金のうち、あらかじめ契約で定めた予定償却期間のうち、残存する期間にかかる額、または500万円のいずれか低い方の金額は戻ってくるよう義務付けるルールです。
さらに2012年には厚生労働省令第11号により、入居金の算定根拠(償却含め)が明確化されました。若干時間はかかりましたが、入居金についてはしっかりルールができておりますのでご安心頂きたいです。なお、保全措置については2006年以前に開設されたホームは「努力義務」になっております。そこまで多くはないですが、2006年以前開設ホームをご検討される場合はお気をつけ下さいませ!!
現状の首都圏の老人ホームにおける入居金の状況
入居金のルール化が徹底化されるまでは、民間の老人ホームは入居金が必須ところが多かったですが、現状は入居金0円のホームが非常に多いです。入居金が完全に0円のプランしかないホームもありますし、入居金を設定しているホームでも入居金0円の設定のプランも設けているところが非常に多いです。
一般的に説明される入居金の意味とは
入居金には、そもそもどういう意味があるでしょうか?よく言われるのは、長期的に見た時に費用負担を抑えるという意味合いです。家賃相当額を入居金として最初に一括で支払い、月々は年金に近しいくらいの額に抑えることで、長生きされた場合でも費用負担の心配が減るという意味(メリット)があります。具体例申し上げます。
老人ホームAの場合
入居金0円のプラン:月額30万円
入居金600万円のプラン:月額20万円
老人ホームAは、上記のように2つの料金プランを設定しております。ぱっと見ですと、入居金0円で入るほうが楽なのでは?という方もいらっしゃるかもしれません。実はこのホームに5年間入居した場合、総支払額はどちらも1800万円となり全く同じです。入居金の真価が発揮するのはこの5年以降で、いったん入居金600万円を支払うと払い直す必要もなく、月額料金が30万円に戻ることもないので、5年以降の支払いでかなり格差が出ます。
仮に10年間住んだとすると、入居金なしのプランでは支払い総額3600万円、入居金ありのプランでは支払総額3,000万円と、なんと600万円も差が出てくるのです。ただ、100パーセント入居金を払うことが正しいというわけではりません。気を付けなければいけないのが償却の方法です。都道府県によるところもあるのですが、初期償却という仕組みを作っているホームが多いです。
5年償却、初期償却30パーセントというホームが平均的です。この仕組みですと、入居金600万円を支払うと30パーセントの180万円は、入居して3か月後には戻ってこないお金となります(3か月とお伝えしたのは、クーリングオフの仕組みがあるからです。3か月未満での退去でしたら、入居したわずかな期間分を差し引いて入居金は殆ど戻ってきます)。残りの70パーセント分の420万円を5年かけて償却します。有料老人ホームAの入居金に初期償却がある場合、5年以内にもし退去した場合は、入居金無しのほうが総支払額は少なくなります。
何年入居するかが、入居金有り、無しどちらを選ぶかの基準になってくるところです。なかなか難しい判断基準ではございますが、ご病歴が少ない方で5年以上の入居が十分に考えられる方は「入居金有り」のプランを選んだ方が良いと思います。逆に内臓的な病歴が多い方や重篤な病気を抱える方、特別養護老人ホームの順番待ちをしており5年以内の転居もあり得る方は「入居金無し」のプランを選んだほうがいいかもしれません。
先々の支払いの事を考えると、ご状況によっては入居金を選ぶ意味は非常にあります。昔のイメージでは入居金は「払わなきゃいけないもの」「危険なもの」ですが、現在は「先々の事を考え、活用するもの」という風に考えて頂ければ幸いです。

本当に大事な入居金の意味について
先にお伝えした入居金の意味(メリット)は、「ホームに入居した時の支払い総額を抑える」という観点です。この観点で入居金の意味を説明するホームページやコラムが圧倒的に多いのですが、私が相談員として様々有料老人ホームを見てきた中で、もう一つの大事な意味があることを感じました。
「ホームを探す方にとっての、ホームの価値を表すもの」という観点です。老人ホームの現状でお伝えしましたが最近は入居金0円のプランのみのホームも増えてきており、一口に老人ホームといっても価格差が非常にあります。下記をご覧ください。
同一区内に建っている老人ホームの価格差
介護付き有料老人ホームB:入居金1000万円 月額20万円
介護付き有料老人ホームC:入居金0円 月額20万円
東京都のとある区内にあるBとCは、どちらも「介護付き有料老人ホーム」としての指定が下りておりますので、入居者様3人に対して1人以上の介護士および看護師が常勤しているという点は共通しております。どちらも部屋は個室ですし、隔週で主治医の往診もあります。それでいて、Bは入居金1000万を払う事で月額20万円になるのが、Cでは一切入居金が不要で同じ月額です。
この1000万円の差はなんでしょうか?この1000万円は、有料老人ホームBが、介護付き有料老人ホームの基準以上のサービスを提供している事で設定している価値の料金という見方ができるのです。介護付き有料老人ホームは株式会社が運営している事が多く、価値として提供するサービスは様々で、「基準よりもスタッフの人数が多い」「リハビリ専門のスタッフが勤務している」「食事が美味しい」「建物が豪華で共有部分が充実している」等、ホームによって多彩です。今回のケースでいうと、有料老人ホームBは、基準よりスタッフが多く、リハビリの専門スタッフが勤務しており、建物も新築なため有料老人ホームCよりも料金を高く設定しております。この1000万の差が、Cと比較したときのBの価値なのです。
この話だけ聞くと「やっぱり良い老人ホームに入るには入居金が必要ってことじゃないの!?」という事になってしまいそうですが、そうでもありません。今回のケースでいうと、有料老人ホームCは、介護付きの指定が下りているため、もちろん基準通りのスタッフが勤務しております。建物は古くなっていますが、実はその分、老人ホームCは実績が豊富で、経験豊富なスタッフも多く、重介護の方や認知症の方への対応実績は、Bより豊富です。
ホームを検討している対象の方が、認知症が無くしっかりとされており、お食事や雰囲気を気にする方で、なおかつ骨折して間もない状況でリハビリを求めていらっしゃるのであれば、有料老人ホームBにかかる「1000万円」は非常に支払う価値があるものです。ただし、対象の方が重度の認知症で、体はお元気ですが自分のご状況が分からず絶えず歩き回ってしまい、見守りが必要な方の場合、老人ホームBを選んで正解でしょうか?
この方にとって必要なのは、綺麗な建物や美味しい食事ではなく、しっかりとした介護、認知症の方への対応力である事を考えると、むしろ老人ホームCの方を選んだ方が良いのではと思います。この重介護の方が入居金を設定しているホームを選ぶ場合、建物や食事のおいしさの価値で入居金を設定しているホームではなく、スタッフの数が基準より多いところや認知症に関する資格を持っているスタッフが多いという価値で入居金を設定しているホームだと思います。老人ホームの特徴と基準よりも優れている点を確認し、どういう価値があって入居金を設定しているのか、その価値が入居を検討している方にとってメリットとなるのかどうか、見極める必要があります。
入居金の意味を見極めるための、みんかい利用のススメ
入居金を設定している意味、入居金無しで同じ月額で入ることが出来るホームとの差、これを見極めるためには様々なホームの知識が必要で、簡単にインターネットで調べて分かるものではございません。ではどうすればいいでしょう?そんな時こそ是非みんかいにご連絡ください!相対的なホームの特徴の差、それによる価格の差、現在のお客様にとって価値があるのかどうか、お客様の声に耳を傾け、各ホームの評判やご案内実績をもとに適切にアドバイスさせて頂きます。ご相談お待ちしております!
みんかい首都圏相談室 浦口幸大
有料老人ホームの費用はいくらなのか?
有料老人ホームの費用はいくらなのか?

有料老人ホーム選びの指標となるのは、大きく分けると「場所」「内容」「費用」ではないでしょうか。今回はそのうちの「費用」にクローズアップしてみようと思います。ピンからキリまでとはよく言いますが、その差は一体何なのか。相場、また、最低ラインはどのくらいなのか。何にいくらくらい費用が掛かっているのか。実際の費用も例に挙げながら見ていきます。
まずはともかく基本料金
まず、パンフレットやホームページにも記載されている基本料金についてです。入居時費用と月額費用が記載されていると思います。今回は、この「月額費用」についてお話しさせていただきます。
ほとんどのホームでは
- 家賃
- 管理費
- 食費 の合計を、基本料金として定義しています。
家賃とは?
費用の差が出る大きな要因の一つが家賃です。不動産物件と同じく、都心の地価の高い場所や駅近など便利な場所にあるホームの家賃と、地方や不便な立地のホームの家賃とを比べると、大きく差が出てきます。
比べてみよう!
同じ会社が運営しており、サービス内容も同じホームの家賃を比較してみます。
目黒区内 :45万8,000円
さいたま市内:13万5,000円
「場所」「内容」「費用」のすべてが合致する施設はなかなか無い中で、「同じ内容なら安い方が」と少し離れた地方を選ぶ方もいらっしゃいます。とはいっても、緊急時にかけつけられる足があるかどうかも大事なポイントです。また、面会時などの交通費が、近隣の少し高い施設との差額分だけ、結局かかってしまう、といった場合もあります。
比べてみよう!
家賃の差が出る立地以外の要因としては、もともとあった建物(社員寮や病院など)を改装している為、費用が抑えられるケースがございます。
同じ会社が運営しているホームで、新築型と改装型の家賃を、同じさいたま市内で比較してみます。
新築型(北区):86,250円
改装型(中央区):67,000円
改装型は、建物は古いですが、提供サービスは同じです。窓が少ない、廊下が狭い、部屋が狭い、なんとなく暗い、といった、古いことによるマイナス面もあります。しかし、建物が介護をするわけではありません、あくまでも、「人」「内容」です。中には、新築でホーム用に建築していますが、年季が入ってきてしまったため、価格改定で費用を下げるホームもあります。
ハード面で費用が下がるケースとして、もう一つ挙げられるのが、個室ではなく相部屋、病院のような多床室であることで、家賃を抑えられるホームです。ただ、最近では基準が変わり、多床室は新設することができなくなっています。その為、民間のホームで多床室のものは、首都圏では数えるほどしかありません。
他にも、リハビリルームやカフェスペース、シネマルーム、カラオケルームなど、共用スペースが多く、敷地の広いホームは家賃が高い傾向にあります。家賃の最大値はまさにキリがありませんが、最低値は、個室で7万円前後、多床室で5万円前後になります。

管理費とは?
この金額は、ホームによって表記や内容が変わります。
例えば、水光熱費。個室と共用部を併せて一律で請求しているホームもあれば、基本料金には共用部のみが含まれており、個室の水光熱費は個別でメーターでの請求としているホームもあります。共用スペースが多いと、その分水光熱費も上がりますし、維持費も多くかかります。
運営のためのスタッフの人件費も含んでいる場合があります。例えば、送迎や掃除など、専門のスタッフを別途配置している施設では、管理費が高い傾向にあります。
また、後述の食費のお話にも関わってきますが、厨房管理費を「管理費」に含むか「食費」に含むかについても、施設によってまちまちです。厨房管理費は2万円前後が平均ですが、管理費と食費のどちらに含まれているかによって、料金表の見た目の費用差は感じられると思います。
内訳は、殆どのホームが料金表に記載がありますので、入居検討前には必ずチェックしてみてください。
ホームごとの表記と内容によって幅がありますが、低価格帯のホームで3万円前後、高めのホームで10万円前後です。
食費とは?
大体平均で1食500円前後、3食30日で月5~6万円のホームがほとんどです。食材費は地域問わず大きな差がなく、高級ホームであったとしても食材費に関しては同じくらいです。先ほどもお話した厨房管理費の有無によって見た目の差は出てきますが、食材費の実質の差はそこまでありません。
ホームによっては定期的に、特別食、イベント食といった、別料金を徴収し希望者に特別な食事を提供しているところもあります。これは基本料金には含まれていません。頻度や費用は確認が必要です。また、アラカルトメニューといって、毎日決まっている献立以外に、選択可能なメニューを常設しているホームもあります。カレーやうどんなど、簡単なものは基本料金内の場合もあれば、特別メニューなどは差額を頂いて提供している場合もあります。
その他に掛かる費用とは何か?
月額を計算するうえで、基本料金以外にかかる費用があります。それは、介護度によって金額が前後する「介護保険の自己負担分」です。問合せの中には、基本料金の中には、介護費用が含まれていると考えているお客様も多くいます。介護度によって、お手伝いの量や内容が変わってくる為、基本料金とは別に負担は必要です。
ご自宅で、訪問ヘルパーやデイサービスなどを利用する際は、サービスごとに単位数が決められている為、介護度に応じた単位数の上限内で収まるよう、ケアマネージャーにケアプランを立ててもらいます。ケアプランで組み立てた時間ごとに、スポットでサービスを行ないます。
住宅型老人ホームやサ高住と介護付き老人ホームとの料金の違いとは

「住宅型有料老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」では、在宅時と同じように、サービスを単品で組み合わせて利用をしていきますが、『介護付き有料老人ホーム』は少し異なります。サービスの利用の有無を問わず、介護度に応じた上限の単位数全てをお支払することで、スポットで時間ごとのサービスではなく、臨機応変に介護を行なえます。
掃除、洗濯、入浴介助、食事の提供や介助、お着換えやお手洗いの誘導といった、生活を送るうえで必要なサービスは、この自己負担分の金額の中に含まれています。
在宅同様にケアプランは作成し、それに沿ってお手洗いの誘導や食事介助など、時間をある程度決めて行なっていますが、プランとプランの間の空白の時間をカバーできるのが介護付き有料老人ホームです。
介護付き有料老人ホームの自己負担分の費用は、施設によってサービスの内容により加算の制度があります。例えば、看護師の夜間の配置やリハビリの実施など、サービスの内容によって加算されるため、施設によっては数千円前後することもありますが、平均では下記のとおりです。
要介護① | 要介護② | 要介護③ | 要介護④ | 要介護⑤ |
16,355円 | 18,362円 | 20,490円 | 22,435円 | 24,533円 |
(厚生労働省「第199回社会保障審議会介護給付費分科会(Web会議)資料」:資料2「介護報酬の算定構造」より)
上乗せ介護費用とは
ホームによっては、基本料金の中に「上乗せ介護費用」を頂いている施設がございます。これは、基準の3:1の人員配置以上に、手厚くスタッフを配置している際の、人件費です。
消耗品費とは
また、オムツやトイレットペーパー、ティッシュ、歯磨き粉など、消耗品は別途使った分だけの請求になります。施設によってオムツ代が固定費の所もあれば、行政の支給を受けられる場合もあります。
自費サービス
介護保険の自己負担分でできるサービス以上に、何か個別でサービスをご利用されたい場合、施設独自の自費のサービスを行なっている場合があります。
例えば、通院時の付き添い送迎に関して。中には基本料金内に含まれるので、無料で行なっていることを売りにしている施設もあれば、時間ごとに費用を徴収する施設、またはそもそも通院の付き添い送迎を行なっていない施設もあります。
また、お風呂の回数に関しても、施設毎に異なります。基準で定められているのは、週2回ですが、基本料金内で週3回のところもあれば、有料で回数を増やせるところ、2回以上はできないところ、などがあります。マッサージやリハビリなども同様に、基本料金内、有料、実施無しと、施設によって様々です。
国で定められた基準以内の介護サービスに関しては、自己負担分が原則ですが、+αのサービスは、同じ「基本料金」の表記でも、そこに含まれるサービスは細かく異なります。
最後に
条件を入力すると、それに合致したホームが一覧で出てくる検索サイトがたくさんあるかと思います。しかし、その絞り込んだご予算、これはあくまでも、料金表に記載されている「基本料金」に過ぎません。施設によって、その他に掛かる金額や、基本料金内に含まれているサービス内容は様々です。絞り込みで選択肢を狭めてしまう前に、求めるサービスが叶う施設をお探しの際は、専門の相談員に聞いてみるのも、施設探しの方法の一つだと思います。
相談サポート室 室長代理 浅間 勝之
老人ホームとグループホーム
老人ホームとグループホーム

こんにちは。みんかい相談員の入江です!
実家で暮らしている自分の親が、もう一人暮らしは難しいだろうなと感じる時はどんな時でしょう。身体的な衰えから階段や段差が生活の障害となり、転倒することが増えて怪我することが多くなった時。時には骨折して入院し、リハビリしてやっとこさ退院して自宅に戻ったはいいけど、また転倒を繰り返してしまう。入院のたびにベッドで寝たきりの時間を多く過ごすので、さらに筋力を低下させてしまうという悪循環におちいり自宅での生活に不安や危機感を覚える時。あるいは、認知症を発症してしまい、物忘れの症状が日常生活に支障をきたす時ではないでしょうか。
認知症と物忘れとの違い
親が認知症となると、どんな風に困ることとが増えていくのでしょう。
まず、認知症は「老化によるもの忘れ」とは違います。もの覚えが悪くなったり、人の名前が思い出せなくなったりしますが、このような症状は「老化によるもの忘れ」によるものだと言われています。認知症は、何らかの病気によって脳の神経細胞が壊れることで引き起こされる症状や状態のことをいいます。認知症が進行すると、だんだんとものごとを理解する力や判断する力がなくなり、日常生活に支障が出てくるようになります。
例えば、ご飯を食べたことを自覚しているけれども、メニューが思い出せないというのは加齢によるもの忘れです。でも、ご飯を食べたこと自体を忘れてしまっている場合は認知症の可能性があります。
自宅の鍵やお財布、銀行の通帳などの貴重品をなくしてしまったとき、加齢によるもの忘れがある人は、自分で努力して見つけようとします。認知症の方は、誰かによって盗られたなどと他人のせいにしてしまいます。
認知症には「中核症状」と「行動・心理症状」のふたつの症状があると言われています。「中核症状」とは、脳の神経細胞が壊れていくことによって引き起こされる「記憶障害」、「見当識障害」、「理解力・判断力の障害」、「実行機能障害」、「感情表現の変化」などが挙げられます。
「記憶障害」は、新しいことを記憶できず、ついさっき話していたことも思い出せなくなります。昔の話だけはしっかり覚えているんです〜なんていうご家族様もいらっしゃいますが、認知症が進行すると覚えていたはずの記憶も徐々に失われていきます。
「見当識障害」は、時間や日にち、曜日、季節の感覚が薄れ、自分がどこにいるかなどの基本的な状況把握ができなくなります。外出先で自宅への帰り方がわからなくなったり、帰り道がわからなくなることもあります。自分の年齢や家族のこと、家族の生死に関する記憶も薄れていきます。
認知症の具体的な症状とは

「理解力・判断力の障害」は、思考スピードが低下してふたつ以上のことが重なると、話している相手が誰かわからなくなるなど、些細な変化などいつもと違う出来事に混乱をきたすなどの症状が起こりやすくなります。自動販売機や自動改札、銀行ATMの前でまごついたりしている方は、もしかしたらこうした認知症による症状が影響しているかもしれません。
「実行機能障害」とは、買い物で同じものを何度も購入してしまったり、食事に支度ができなくなったりなど自分で計画を立てられなくなったり、予想外の変化に対応できなくなるなど物事をスムーズに進められなくなります。
「感情表現の変化」については、その場の状況がうまく認識できなくなることにより、周囲が予測しない思いがけない感情の反応を示すような症状が出ます。急に泣き出してしまったり、怒り出してしまったりする高齢者は認知症である可能性もあります。
「行動・心理症状」とは、本人がもともと持っている性格や環境、人間関係など様々な要因が絡み合って起こるうつ状態や妄想といった心理面・行動面の症状になります。具体的には、今まで出来てきたことがうまく出来なくなっていることを自覚し、自信を失って全てを面倒になってしまう意欲低下や、自分のしまい忘れが原因だったとしても、他人が泥棒に入った、嫁が盗ったなどの物盗られ妄想などが挙げられます。
グループホームという施設もある

このような認知症の方には、老人ホーム紹介センターがご提案するのは「老人ホーム」のほかに「グループホーム」がございます。
グループホームは、まず認知症に特化している施設です。そのため、入居するにあたっては医師から認知症と診断されていることが条件となります。そのほかの入居要件は要支援2から要介護5までとなります。地域密着型サービスといわれ、グループホームのある市区町村に住民票のある方が入居対象となります。入居者9名を1つのグループ(ユニット)として、家庭的な雰囲気の中で認知症の高齢者が共同生活を送ることにより、認知症の症状の進行を穏やかにすることを目的としています。
認知症の進行を穏やかにするとはどういうことかといいますと、入居者には掃除や洗濯、食事の準備や後片付けなどの身の回りのことを自分でしてもらい、また出来ないことは助け合いながら生活することで日常生活そのものがリハビリとなるよう工夫しているということです。
ただ、9名の入居者に対して介護職員も1〜2名程度なので基本的に自立し生活ができる方が入居対象となり、そもそも寝たきりであったり終末期を迎えられている方は入居の対象となりません。介護士(ヘルパー)は24時間常駐しますが、看護師がいないので看取りの態勢が取れないことがあるからです。
住み慣れた地域で、少人数で共同生活を送るのでコミュニケーションが取りやすく、馴染みやすい関係を築きやすいです。また、人の入れ替わりも少なく、入居者や介護士の顔も覚えやすく身近に感じる環境のため、人の入れ替わりや新しい人の名前を覚える認知症の方には混乱をすることも少なくメリットがあります。
デメリットは、どうしてもスタッフの人員配置から人手に限りがあり、介護量が増えてくると退所を促されてしまう可能性があるということです。前述したとおり看護師も常駐しないため看取りの対応をしていないところが多いです。家庭的でアットホームな雰囲気を好む方には非常に向いているとも言えますが、入居対象者となる方の持病や状況によってグループホームが合う、合わないといった問題も出てきます。ご自身の親御さんの状況などを把握しながら検討していく必要があります。
一般的な老人ホームは24時間ヘルパーがホーム内に常駐し、また看護師も昼間の時間帯は毎日いるという体制です。入居者3名に対して平均して1名のスタッフが配置されるような人員居配置基準というものも設けられているため、グループホームよりは身体的・医療的な介護サービスを提供できる環境がございます。ただ、居室数は一般的に60~70室前後となっており、グループホームよりも部屋数も多く大所帯というイメージになります。
また、小規模なグループホームを心地よいと感じられるかどうか、ご入居の対象となられる方の性格にもよるところがあります。認知症を患っているからといって、必ずしもグループホームが適しているとも言えない場合があります。そもそも共同生活を苦手とされる方は、小規模で入居者同士の距離感やスタッフとの距離感が近すぎることを嫌がる場合もございます。
どのようなホームがご自身の親に合うのだろうかと迷われたときは、まずは老人ホーム紹介センター・みんかいへお問い合わせください。お手伝いさせていただきます!
みんかい首都圏相談室 相談員 入江 佳代
老人ホームへ入居するべきか│失敗しないための5つのポイント
人生の選択肢の一つとしていずれは老人ホームへの入居を考えている人が増えています。
入居を検討する際に押さえるべき5つのポイントについて解説します。

1.老人ホームの入居条件
一般的には60~65歳以上となっています。「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」では、一般的に入居条件をおおむね60歳以上としています。そのため、一般的な定年後の65歳以上であれば、ほとんどの老人ホームでは条件に当てはまっているということになります。
ほかにも、「特別養護老人ホーム」や「グループホーム」なども、条件が原則65歳以上となっています。
但し、「特別養護老人ホーム」や「グループホーム」では年齢に加えて、要支援や要介護などの介護認定を受けていることが必要条件に含まれてきます。
介護施設は先ほどご紹介した施設以外にも数種類があり、その施設の入居条件も各々異なっています。
60歳未満でも入居可能な老人ホームも存在はしています。
介護サービスの提供がないサービス付き高齢者向け住宅や健康型の有料老人ホームなどは、60歳未満の方でも入居できることがあります。60歳未満の方でも、生活スタイルを考え、年齢をベースに、受け入れ可能なところを探してみるのも良いでしょう。
また、60歳未満の方でも特定疾患により要介護・要支援認定を受けている方であれば、老人ホームに入居し介護サービスの提供を受けることも可能です。
ほかにも、高齢者向けのマンションなどは、入居条件に一定の決まりがない場合が多いため、60歳未満であっても入居が可能となっています。
高齢者向けのマンションなどでは設備が充実したものも多く、ジムやプールなどの設備が併設したり、有料で洗濯や掃除などのサポートや病院などへの送迎といったサービスを提供しているところも少なくありません。
但し注意しなくてはならないことは、やはり介護施設ではないので、介護などが必要になった場合には、通常の在宅での介護と同様に、介護保険サービスやご家族の協力などサポートが必要になります。

2.老人ホーム入居者の平均年齢
一般的に入居条件を65歳以上としていますが、実際に利用している方々は何歳ぐらいから入居しているのでしょうか。
社団法人全国有料老人ホーム協会の情報によると、平均年齢は80歳代~90歳代の方が多いように見受けられます。
比較的元気な60歳代~70歳代のうちは在宅(ご自宅)で暮らし、70歳代~80歳代に入ったあたりから、今後の生活の場所(終の棲家)として入居を考える方が多いのではないでしょうか。
但し、老人ホームへの入居を考えている方々の全てが、介護を必要としているとは限りません。

3.老人ホームに入居する目的
老人ホームというと、介護が必要になり日常生活に支障をきたすなどの問題が出てきた場合に、その方を誰もお世話ができないなどの事情が現れてきたときに「仕方なく介護をしてもらうために入居する場所」というイメージがあるかもしれません。しかし、老人ホームへ入る目的は、必ずしもそれだけではありません。例えば、過去に親や身内の介護を経験しており、自分の子ども達に同じ思いをさせたくないという気持ちから介護が必要になる前に自ら老人ホームでの生活を決める方もいらっしゃいます。
入居する目的は、大きく分けて次の2つになると思います。
日常生活の介護をしてもらうための場所
例えば、親が寝たきりや日常生活を1人で送るには支障が出るレベルの介護が必要となった時に、子どもが働いていたり子育て中の場合、親の介護をするのは決して容易ではありません。
また、介護を受ける親としても、満足するような介護を受けることができず、ストレスに感じることもあるでしょう。そのような在宅介護の限界から必然的に、老人ホームへの入居を決めるケースです。
老人ホームを考え出すきっかけとして、親のためだけではなく介護を担う家族の負担を軽減するということも目的となることが多いです。
セカンドライフを送るための場所
介護が必要となってから入居を決める方がいる一方で、元気なうちにセカンドライフを送る場として入居を考える方もいらっしゃいます。このような方にとっては、老人ホームは趣味やサークルなどを楽しむための場所として捉えています。高級ホテル暮らしを思わせるようなさまざまなサービスや設備を整えているところも増えているので、今後は「セカンドライフを送るための場所」としてこのような老人ホームへ入居する高齢者の方々も今まで以上に増えてくるかもしれません。老人ホームの種類によって、楽しめる趣味やイベントの内容も異なります。
自立型のホームによっては、オペラなどを始めとする各種コンサートや鑑賞会や趣味の会など、多彩なイベントを企画し、入居者様の充実したセカンドライフをサポートしている施設も少なくありません。
充実したセカンドライフを送るための場所として老人ホームを探す場合は、その老人ホームではどのような特徴があり、どのような生活が送れて、自分のイメージしている生活と合致しているのか、また、できるのかを確認しておく必要があります。

4.いつから老人ホームを探し始めるのが良いか
老人ホームの多くは「入りたい」と思っても、すぐに入居ができる施設ばかりではありません。
入居に関する条件や年齢に達していても、「いざ探し始めたら思ったように入居できなかった」というのが実情です。老人ホームを探すには、思っている以上に時間とある意味、体力が必要です。一般的には、見学から入居までに1ヶ月半~2ヶ月程度を要しますので、そのことを念頭に早めに探し始めることが基本です。
希望の老人ホームに空室がない場合は、入居までの期間が通常よりもさらに長くなるので、その点についても留意しておく必要があります。
ホーム探しは期間がかかるということ以外にも、入居者本人またはご家族が年齢を重ねれば重ねるほど、老人ホームを探すこと自体が重荷になってきます。そのため、妥協のない老人ホーム探しを行うためには、心も体もできるだけ元気なうちに準備を始めておくことをお勧めします。
また、老人ホームへの入居を早めることで、他の入居者や施設のスタッフとの関係構築や交流の時間に充てられたり、いざ介護が必要となった場合や介護度が上がった場合など、スムーズに対応してもらえたりなど、さまざまなメリットがあります。
老いて自分では何もできなくなってから入居するのではなく、たとえ介護状態であっても、施設での生活を楽しめるうちに入居することがベストだと考えています。

5.老人ホーム入居を考える上で大切なこと
今後の人生計画を立てる上で、老人ホームを選ぶ際は、何歳からとか、身体がどのような状況になったら入居するかということも大事ですが、「自分らしい生き方や生活が送れるか!!」を大切に考えて選ぶということが一番重要です。
それには、ホームの日常の雰囲気、他の入居者やスタッフとの相性、介護サービスの有無や内容、行われている年間行事、月額の費用や介護保険以外のサービスに対する相場感など、さまざまな面で判断する必要があります。
(文:みんかい総務部 内藤)
老人ホーム探しの極意
老人ホーム探しを皆様は、実際に当事者として行った事がありますか?老人ホームって、そもそも見た事がない、イメージがわかない、また、どのような生活を皆さん老人ホームでされているのかわからない方が、ほとんどではないでしょうか?老人ホーム探しは、私も、有料老人ホーム紹介センターみんかいに入るまで、経験した事はありませんでした。老人ホームがどんな場所か、見当もつきませんでした。

老人ホームは人生の墓場?
老人ホームというキーワードを聞いて、皆様は、まずどのようなイメージをお持ちでしょうか?今もまだ、暗いイメージ、入居すると外出、自由がない、寝たきりの方が多い、人生の墓場みたいなイメージを持っている方は、この老人ホームが多くなった時代にも、少なからず、多いのではないかと思います。
そもそも老人ホームという名前が、イメージを悪くしているのではないでしょうか。高齢者住宅、高齢者ホーム、高齢者ハウス、シニア住宅、シニアホームなどの方がイメージが良いように思えます。
老人ホーム探しの難しいところとは
老人ホーム探しは、人生の中で、1回あるかないか、なかなか頻繁に起こりうる事ではありません。だから、実際、私たちの有料老人ホーム紹介センターに相談される方は、はじめての経験であり、右も、左もわからなく、慌てて相談に来られる方が、大半を占めております。まさか、自分が親の老人ホーム探しをするとは、夢にも思っていなかった、初めての経験で、何をどう探せば良いのかわからない、インターネットで調べたけど、どのように探せば良いかわからないなどの、困惑して、面談に来られる相談者が多いのが現実です。
旅行で宿を探す、結婚して家を探すなどとは、まったく違い、老人ホームという内容がわからない住宅を探す事、また、不動産会社みたいに、どこに頼って探せば良いかイマイチよくわからない事が、一番の難しさではないでしょうか。有料老人ホームの紹介センター自体まだ、世の中に知られておりません。

老人ホーム探しは、時間もかかります。時間をかけないと、良い老人ホーム探しはできません。インターネットで、検索して、簡単に探せると思ったら大間違いです。たとえ、インターネットの検索サイトで、探し出せたとしても、一番大切な、住まいとしての(生活する上での)ミスマッチを起こしてしまうのではないでしょうか。実は、老人ホーム探しで一番難しいのは、いかにミスマッチを防ぐ事ができるかが、ポイントです。
ミスマッチの代表的な種類は、①雰囲気(生活)のミスマッチ、これは、とても大切な事で、パンフレットではなかなかわからない内容です。レクリエーションなどが盛んで楽しみがあり、外出できると思って入居したホームが、実は、ほとんど、ご病気で寝たきりの方ばかりで、レクリエーションは、パンフレット上のもので、実際は、ほとんどやっておらず、入居者のADLが落ちてしまったという話は良く聞きますし、その逆もあります。また、老人ホーム探しの中でのミスマッチで、②費用のミスマッチがあります。実は、月額がこんなにかかるとは思っていなかった。また、③医療対応、リハビリ、食事など、しっかりと見学時などに見極めないと、想像もできない、ミスマッチに遭遇して、第二の人生の老人ホームでの生活が、窮屈になるのではないでしょうか。
老人ホーム探しで、一番気をつけなければいけない事は、今上記に記しましたように、人生で一回あるかないかの出来事なので、上記を含む、さまざまなミスマッチをいかに少なくするかが、大切なポイントではないかと思います。まったく経験がない皆様は、そのミスマッチすら思い浮かばない場合が多いので、入居してから、こんなイメージではなかった、と後悔する方が多いので、私たちの有料老人ホーム選びの相談員が、老人ホーム探しのお手伝いをさせていただいております。
3マス(鱒)の重要性
上記のミスマッチを防ぐために、みんかいでは、三マスというキャラクターを作りました。
この三マスは、現在は大阪相談室のロゴになっておりますが、相談員の基本姿勢が記されております。三匹の鱒をモチーフに、見ます、聞きます、話しますという相談員の基本姿勢がロゴになっております。
- 見ますは、有料老人ホーム紹介センターの相談員は、ホームの表面上の部分と、隠された裏の部分をしっかりと見て、お客様にありのままを伝える事が大切であり、
- 聞きますは、お客様のホーム探しに関する困りごと、不明な事、ご要望などをしっかりと聞きますという思いを込めており、最後の
- 話しますは、相談員が、ホーム選びで必要な情報をお客様である相談者に、話しますと、いう意味と、ホームの見学などにお客様と同行して行った際に、お客様が言いそびれた大切な質問や、お客様が話しずらい、もしくは言い忘れてしまった質問を、話すという意味もあります。
この3マスの考えは、老人ホーム探しには、とても大切な内容です。また、老人ホーム探しの中の老人ホームは、未だに、イメージを悪く創造してしまう方が多いかと思いますが、最近の老人ホームは、冒頭にあげたように、比較的明るく、多様化したサービスを売りにしている有料老人ホームが多々でてきております。
ときめきホーム選びの重要性
老人ホーム探しのキーワードで、冒頭にも書きましたが、老人ホームのイメージは、未だに暗いイメージをお持ちの方が、多いのは事実です。
私たち、有料老人ホーム紹介センターみんかいのロゴには、先ほどの3マス以外に、トキオとトキコのときめきホーム選びというトキをイメージしたロゴがあります。
老人ホームは、暗いところばかりでなく、楽しみがいっぱいあるところ、明るいところ、ミスマッチの少ない、有料老人ホーム選びをする事で、老人ホームに入居した後でも、第二の人生を楽しいものに、活き活きと生活してほしい、そのためにも、私ども、有料老人ホーム紹介センターの相談員が3マスを駆使して、ホーム選びのお手伝いをさせていただく、ときめきホーム選びというロゴが完成しました。
私たちの相談員業務は、お客様の大切な時、第二の人生をホームで活き活きと過ごすための時(トキ)にかけております。老人ホーム探しをするときに、少しでもお手伝いができ、第二の人生を楽しくすごせるように、ときめきホーム選びの精神は忘れずにいたいです。
ミスマッチが起きる理由
老人ホーム探しでは、具体的に、上記のミスマッチをいかに最小限に抑える事が大切であり、老人ホーム探しでは、いくつかの下記に列挙する大項目がポイントとなってきます。いつ入居するのか?入居のタイミングによって、選ぶ老人ホームの分類が変わってくる。介護付き有料老人ホームなのか、住宅型有料老人ホームなのか、サービス付き高齢者向け住宅なのか、グループホームなのか?お元気(自立)から入るホーム選びと、介護が必要になってから探すタイミングでの老人ホーム探しは、選び方が180度違ってもおかしくありません。
老人ホーム選びのポイントとは

次に、老人ホーム探しでは、お身体の状況によって、今の既往歴と病気、またその病気が今後どのように進行していくのかによっても、老人ホーム探しのポイントは変わってくるので、医療面の対応に関しては、必要以上に注意して対応する必要があります。協力医療機関の診療科目など大切になってくるのではないでしょうか。また、服薬から、インスリン、透析になったとしても、家族に負担をかけることなく、継続して住まい続けられる事が大切です。
また、老人ホーム探しでは、費用の項目も大切な項目です。費用はトラブルにも繋がりやすいケースが多くあり、例えば「想定していた以上の費用がかかってしまい月額費用の追加費用が払えない」「返還金の項目があるが返還されない」などのトラブルがあります。費用に関してどんなリスクや、トラブルがあるかは、今一度、確認しておくべきです。
次に老人ホーム探しでは、なぜ老人ホームにはいるのか?目的はとても大切になります。今では、特別養護老人ホームの待機として、有料老人ホームの入居金ゼロ円プランを活用して、待機しながら入居を考えたり、冬や、夏の暑い間を目的にショートステイやミドルステイを活用する利用の仕方もあるので、目的により、選ぶ施設も内容も変わってきます。
老人ホーム探しでポイントとなるのは、運営母体やその運営母体の教育体制また、ホーム長やそのホームで働く、看護師や、生活相談員の人柄、介護やその運営会社の理念なども参考にする必要があります。どんなにすばらしい理念やポリシーを運営会社が掲げていたとしても、実行されていなかったり、絵に描いた餅であれば、意味がないので、老人ホームを探す際には、体験してみたり、体験する時間がない場合は、有料老人ホーム紹介センターの相談員に聞いてみるのも良いのではないでしょうか。

以上、老人ホーム探しにおいては、時間もかかり、数多くの経験をした、自分に合う相談員を見つけ、できる限り、ご希望、ご要望を伝えて、ホーム選びをする事が、良い老人ホーム探しができるのではないかと思います。老人ホームも日々、顧客ニーズに合わせて変化しており、また、有料老人ホーム紹介センター相談員もその時流にあった、老人ホーム探しをする必要があります。
いずれにせよ、インターネットが発達した今、安易に検索サイトでひっかかったホームを選択して、入居するのではなく、実際目で見て、体験して、体験する時間がないのであれば、様々な事例を体験している経験豊富な相談員に相談して、老人ホーム探しをする事をお勧めします。老人ホーム探しは、有料老人ホーム紹介センター探しから、また、入居希望の相談者と気の合う相談員探しから始める事が、失敗しない、老人ホーム探しの近道ではないでしょうか。
(文:みんかい法人事業部 内山)